J1・アビスパ福岡は10月31日、長谷部茂利監督(53)が今シーズン限りで退任することを発表した。

すでに報道では伝えられていたが、正式な発表となった。

現役時代は黄金期のヴェルディ川崎などで活躍した長谷部監督。引退後は長くコーチを務めていたが、2018年にJ2・水戸ホーリーホックで初めて正式な監督となり、その後、2020年に当時J2だった福岡の指揮官となった。

福岡は1996年にJリーグへと参入しているが、2001年に初めてJ2へ降格。以来J1に昇格しても残留できたことはなく、ほとんどの時間をJ2で過ごしていた。

しかし長谷部監督が就任した初年度に2位でJ1へ昇格すると、翌年はクラブ史上最高順位となる年間8位で初めて残留に成功。2022年も残留を果たし、2023年にはリーグが過去最高を更新する7位、ルヴァンカップでは決勝で浦和レッズを下して初タイトルを手にした。

これまでの福岡は明確なカラーやスタイルを作れないでいたが、長谷部監督は規律と闘争心を植え付け、守備面ではJ1屈指と呼ばれるチームを作り上げた。

得点力に苦しむ場面もあったが、対戦相手は福岡と聞けば「激しくて堅いチーム」と想像できるまでそのイメージは浸透していった。

歴史を塗り替え、また明確なスタイルを築き上げた指揮官に対し、クラブは来シーズンの続投も希望していた。しかし長谷部監督のほうから退任の申し入れがあり、その意思を尊重することになったという。

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退任発表を受けてSNS上には、「長谷部監督が来なければ「アビスパ笑」と鼻で笑われバカにされたままだった」「あの弱かったアビスパが4年連続J1だぜ?あの弱かったアビスパがタイトル獲得だぜ?これ以上何求めてたんだよ」「初タイトルを獲ったあの日のことは死んでも忘れません!!!5年間ありがとうございました!!!」など、長谷部監督に対する福岡サポーターの熱い声があふれていた。

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