昨季限りで現役を引退した元イングランド女子代表のステフ・ホートン。
2014年から2021年まで代表キャプテンを務めた彼女は、2010~2013年はアーセナル、そして、2014~2024年はマンチェスター・シティでプレーし、長谷川唯ともチームメイトだった。
『BBC』によれば、そのホートンが女子サッカー界のお金について語ったという。
アーセナルに所属してた2012年当時から国内で最も優れたCBとされていたが、当時の年俸は4000ポンド(78万円)ほどだったとか。バートタイムのコーチやクラブアンバサダーなどのボーナスを含めても年収は9000ポンド(177万円)程度だったという。
「年収は9000ポンドだった。アーセナルに加入した当時はお金は全く問題じゃなかった。いまその金額を振り返ると『オーマイゴッド』って思う。
ロンドン暮らしだったけれど、クラブがアパートの家賃を払ってくれていたのは幸運だった。それでも、生活しながら家を買うために貯金するという人として誰もが行う単純なことをするのはかなり大変だった。
私は北東部の出身。母と父はあまりお金を持っていなかったし、私は労働者階級の家庭出身。坑夫の村の出身だから、私にとってお金はモチベーションではなかった。
でも、アーセナルに移籍するチャンスがあった。そこに移籍して、トロフィーを獲りたかったし、イングランド代表に定着して、最高の選手たちとプレーしたかった。
(アーセナルとの契約再交渉では自分自身のためにも立ち上がる決意を固めた)
何かを話すために一人で行くのは大変だった。というのも、相手は女子サッカー界では絶対的なレジェンドであるヴィック・エイカーズ(当時アーセナル女子監督)。
怖かったし、気が重かった。当時、私はまだ22歳か23歳だったから、経験が少ないという点ではとても若かった。でも、自分のために立ち上がらなければならなかった」
ホートンは女子選手の待遇改善に貢献したと評価されており、大英帝国勲章も授与されている。
なお、10年前とは女子選手の年俸も変わってるようで、英女子1部リーグであるWSLのトップ選手たちは、年間数十万ポンドを稼いでいるとか(10万ポンドは約2000万円)。