[日本フットボールリーグ(JFL)第30節ソニー仙台FC0-3栃木シティFC、24日、みやぎ生協めぐみ野サッカー場Bグラウンド]

今季で活動終了を発表したソニー仙台は最後の試合で栃木シティに0-3で敗れ、有終の美を飾れなかった。それでも青きイレブンはやり切った表情で駆けつけた1695人の観客に感謝を伝えた。この日で現役引退を迎えるMF吉野蓮主将は後半44分に出場し、練習で負ったケガを感じさせない気迫あふれるプレーでファンを沸かせた。

足がちぎれても

チームが活動終了する最後の試合を自身の引退試合と決めていた吉野主将は、ピッチに入ると激しい球際の守備を見せて奮闘した。今月8日に行われた練習中の紅白戦で左ハムストリングの肉離れを負い、全治約4週間と出場が絶望的だった。それでも現役最後の試合に覚悟を持って臨んだ。

今季最終節に出場した吉野主将(右)

「最後なので足がちぎれてもやろうと決めていました。この試合に向けてしっかりコンディションを合わせていきました。それまでにスタッフやトレーナーの方の支えがあったので本当に感謝しかないです。最後のソニー仙台FCの選手として最後の笛が鳴る瞬間までピッチに立てたことは本当にうれしいです。自分がやってきたことに誇りを持ってこれからもやっていきたいです」と白い歯をこぼした。

試合後にはセレモニーが行われ、チームの活動終了に惜しむ声も多かった。今季を全力で戦い抜いた選手たちは柔らかい笑みを浮かべ、このチームで戦えたことを誇らしげにしていた。

セレモニーが終わると選手たちのサイン会が開催され、長蛇の列を作ったファン、サポーターは選手たちとの別れを惜しんでいた。