今週末の14日に等々力陸上競技場で行われる中村憲剛の引退試合。数多くの元選手や現役のプレーヤー、さらに友人たちが集まってエキシビジョンマッチが開催される。

それを前に、Youtubeの中村憲剛引退試合公式チャンネルでは様々なコンテンツが公開されており、12日にはラモス瑠偉&澤穂希との対談動画の後編が投稿されていた。

その中で、MCの中西哲生が「ラモスさんのゴールパフォーマンスが見たい」と言い、右手の指を天に突き上げる動作を行った。これは1994年のJリーグチャンピオンシップでラモス瑠偉がループシュートを決めた際のパフォーマンスである。

中村憲剛はこのラモス瑠偉のゴールがとても記憶に残っており、靭帯断裂の怪我から復帰した清水エスパルス戦で決めたループもそれが影響していたと明かした。

「僕、あのラモスさんのループシュートがずっと残っているんですよ。そして練習や試合でやろうとしている自分がいるんです。

それが結局出たんですよ。膝を怪我して復帰したときに。あれはラモスさんなんですよ。完全に。そこから来ている」

さらに、ラモス瑠偉はあのプレーが生まれた理由を「肉離れをしていて強いキックを蹴ることができなかったから」だったと明かす。

「怪我をしていて思いっきり蹴れないんですよ。私もあのときは肉離れをしていた。キーパーはそれをわかってない。それでチャンピオンシップに出ていた。

歩けないくらいだったけど、ネルシーニョ監督が『5分だけ出てくれ』と。それで試合に出たら、ベンチを見てもみんな知らん顔してるんですよ。

ハーフタイムに円陣をかけたときに『足を引っ張っているけど、1回チャンスが来たら決めるよ』とみんなの前で言った。まさかあそこで来るとは思わなかった。

あまり言いたくないけど、蹴れないからキーパーは戻ればよかったんです。もし1メートル後ろに戻っていたら、私は狙っていなかったです。憲剛が決めたループを見て思った。思いっきり蹴れないからだと」

MCの中西哲生はそれを聞いて、中村憲剛も「怪我をして右足で蹴れないから、左足のループシュートをずっと練習していた」というエピソードを明かした。

それを聞いて、中村憲剛は以下のように当時のことを話していた。

「哲さん(中西哲生)が見てくださったときは、復帰してからまだ試合に戻っていなかった。左足は『まだ思いっきり蹴るな』と言われていたんです。膝を手術したあとだったので。

やれることがループシュートくらいしかなくて、左でずっとやっていたんですよ」

「ACL損傷から復活した9人の大物」

ラモス瑠偉はその言葉に対して「すごいねそれ、鳥肌立ってる。練習していたことを知らなかった。技術でやっていると思った。上手いからできるんだと。でも実際は練習していたからだと。それはすごい。今の子供たちも練習すればできるようになる」と答えていた。

【厳選Qoly】「J1全試合」を見た筆者が選ぶ!2024シーズンのJリーグ最強ベストイレブン