ボストン・レッドソックスの吉田正尚が6月27日(現地時間)、ニューヨーク・ヤンキース戦の初回先頭打者としてゲリット・コールのフォーシームをライトセンター方向のブルペンへ叩き込んだ。打球速度101.5mph(約163km/h)、打角27度、飛距離386フィート(約118m)の本塁打が、試合の流れを最初の打席で決定づけた。レッドソックスはこの一打を皮切りに4-1で勝利し、ヤンキース相手に3連勝を飾った。
コールが崩れた「2球目」の内側
米メディア『ESPN』によると、コールはトミー・ジョン手術からの復帰途上にある35歳で、この試合が今シーズン7先発目だった。吉田が仕留めたのはコールが投じた93.6mph(約150.6km/h)のフォーシームで、ストライクゾーンを外れたボール球だった。それをライナー性の弾道でブルペンまで運んだのだから、制球の問題ではなく捉えられた投球の質の問題といえるだろう。ヤンキース専門メディア『Pinstripe Alley』は「コールの2球目がゲームの行方を決めた」と表現した。
「空振りばかりだ、と言おうとしたところだった」
この本塁打が際立つのは、吉田の置かれた状況と切り離せない。吉田は直近10試合でスタメンがわずか4試合。しかも直前2試合では満塁の好機に相次いで代打を送られるという屈辱まで味わっていた。そんな2試合ぶりのスタメン出場で、いきなりサイ・ヤング賞右腕を粉砕したのだ。地元ラジオ局『WEEIネットワーク』の実況アナウンサーは「君は空振りばかりしているな、と言おうとしていたところだった。マサがあのボールを待っていた。コールは精神的にボロボロだ!」と興奮気味に実況した。
