韓国代表がFIFAワールドカップでグループステージ敗退が決まった翌日の6月29日、ソウル警察庁は6月29日の定例会見で、韓国サッカー協会(KFA)によるホン・ミョンボ監督の選任をめぐる告発案件が計8件あることを明らかにした。しかし主要関係者への事情聴取はいまだ行われておらず、2024年7月の告発開始から約2年が過ぎた今も、捜査は結論に至っていない。
チョン会長は「まだ事情聴取されていない」警察が認める
韓国経済紙『Seoul Economic Daily』によると、ソウル警察庁の担当者は捜査が長引いている背景として、今年4月の行政訴訟一審判決を受けて法的検討をやり直す必要が生じたことを挙げた。捜査はソウル・鍾路警察署が担当しており、市民団体などが業務妨害罪などでKFAのチョン・モンギュ会長およびKFA幹部を相次いで告発したことを受けて始まった。
警察はチョン会長の事情聴取を「まだ実施していない」と明言した上で、元技術委員長のイ・イムセン氏は告発対象に含まれておらず、ホン監督の召喚予定についても「具体的な捜査内容は確認できない」と述べるにとどめた。4月にソウル行政裁判所が選任手続きの違法性を認める一審判決を下した後も、警察は「行政裁判の判断と刑事責任は別問題であり、業務妨害罪を適用するには欺罔または強要による妨害の故意を立証する必要がある」という立場を崩していない。
スポーツ倫理センターは「介入ではない」と判断
同記事によれば、チョン会長は強化委員会からホン氏推薦の報告を受けた後、外国人候補との面談も行うよう指示していた。選考への介入が疑われる行為だが、韓国スポーツ倫理センターはこれを「意図的な介入」ではなく「職務怠慢」と判断している。これが捜査当局が刑事立件のハードルを越えられずにいる背景の一つとなっている。
チョン会長はW杯終了後にKFA会長職を辞任する意向を表明済みで、ホン監督も代表チームのグループリーグ敗退確定後に辞意を表明した。告発から約2年が過ぎ、当事者がそろって退場した後も、捜査は宙に浮いたままだ。
