ロサンゼルス・ドジャースの大谷翔平は8月10日時点で、打率.292、26本塁打、71打点、OPS.937という好成績を残している。だが左膝の張りと右上腕二頭筋の張りを理由に、7月3日を最後に登板がなく、指名打者としての起用が続いている。打者としての数字だけならMVP候補級だが、投手としての顔が消えたことで、独走とみられていたナ・リーグMVP争いの構図に綻びが生じている。打撃成績でほぼ同水準に並び、守備・走塁を含めた総合力で迫る対抗馬が浮上してきているという。

打率.286の男が大谷に肉薄している

その対抗馬とは、シカゴ・カブスの中堅手ピート・クロウ=アームストロングだ。米スポーツメディア『Yardbarker』によると、8月10日時点のクロウ=アームストロングの今季成績は打率.286、26本塁打、71打点、OPS.931。この数字は大谷の打撃成績にほぼ並び、加えて外野の守備で失点を防ぎ、走塁で得点を作れる総合力もある。

ドジャースの指名打者である大谷は、この守備面の主張ができない。14先発で8勝2敗、防御率1.79という投手成績があった時期は問題にならなかったが、その先発がない今、比較は大谷にとって分が悪いものになっている。

スクーバル獲得、焦らない事情がある

画像: スクーバル獲得、焦らない事情がある

同メディアによると、ドジャースはトレード期限でタリック・スクーバルを獲得し、ブレイク・スネルの負傷者リスト復帰も見込める。大谷を急がせなくても勝ち抜けるだけの先発投手陣を整えたドジャースは、8月10日時点では直近9試合で8敗、4シリーズ連続負け越しと苦しんでいた。だがその後カンザスシティ・ロイヤルズに3連勝して今月初のシリーズ勝利を収め、8月14日にはミルウォーキー・ブルワーズ戦にも勝利するなど、持ち直しの兆しを見せている。

8月10日時点までの直近10試合で打率.342、本塁打3本という大谷自身の好調を踏まえれば、この一時的な失速は大谷の責任とは言えない。個人賞よりポストシーズンでの勝敗を優先するチーム方針のなか、大谷は8月14日、7月22日以来となるブルペン投球で34球を投げ、全球種を投げ込んだ。ロバーツ監督は「このまま順調にいけば中2〜5日で次のブルペンに入れる」と述べており、9月中の実戦復帰に向けて前向きな見方が強まっている。それでも本格復帰の時期と負荷次第で、このMVP争いの結末は左右されそうだ。

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