米イリノイ州北部地区連邦地裁は9月30日、シカゴ・カブスの本拠地リグレー・フィールドを球場外の屋上から観戦させる業者との訴訟で球団側の主張を認めた。同地裁は、球団による書面同意がない観戦チケット販売と、提携や承認を示す商標の使用を差し止めている。業者側は2004年に結んだ20年間の契約が2023年末に終了した後も営業を続けており、判事は判決文のなかで、その商売のあり方を強い言葉で断じた。
業者が拒んだ分配率
米メディア『ESPN』によると、訴えられた「リグレー・ビュー・ルーフトップ」は球場の左翼後方にある4階建てビルで最大200人を収容する。試合日に飲食物付きのチケットを販売しており、2004年の合意では総収入の約17%を球団へ支払っていた。経営者のエイダン・ダニカン氏によると、更新交渉では20%を提示したが、球団はレギュラーシーズン30%、ポストシーズン40%を求めたという。ダニカン氏は、その条件なら「廃業に追い込まれていただろう」と話している。
判事が指摘した「不当な便乗」
カブスは2024年、業者が球団の試合や商標を無断で利用して利益を得たとして提訴した。球団は同年春に視界を遮る半透明のメッシュスクリーンを設置したが、業者は販売を続けた。シャロン・ジョンソン・コールマン判事は判決文で「他者の労力と費用に不当に便乗することは、正義、公平、良心の原則に反する」と指摘した。球団は知的財産権を守る判断だと声明を出した一方、ダニカン氏は控訴の選択肢を検討し、来季も事業を続けるために争う姿勢を示している。
