セリエAのパルマで活躍してきた日本代表GK鈴木彩艶。
イタリアで2シーズン目を迎えた23歳の逸材には、欧州のビッグクラブも熱視線を送っており、市場価値も2000万ユーロ(35.7億円)に上昇した。
ただ、鈴木は9日のミラン戦で左手を骨折するアクシデントに見舞われた。
手術が必要で最低3か月の離脱になるとも伝えられており、『Gazzetta di Parma』紙面版は「プレーの面でも大きな損失」と嘆いている。
その鈴木は、イタリアの名門ミランが獲得を狙っているが、インテルも争奪戦に加わるようだ。『La Gazzetta dello Sport』がこう伝えていた。
「ミランは、1年前にイタリアにやってきた日本代表GKの獲得を検討している。
1年目はセーブと足元のプレーでも印象的なクオリティを見せつけた。特にキックは力強く正確で、監督たちはその能力を非常に重視している。
幸運なことに、クリスティアン・キヴはパルマ時代に鈴木の素晴らしさを目の当たりにしており、インテルでも彼の名前が検討されるようになっている。
もし今シーズン終了後にヤン・ゾマーがインテルを去ることになれば、そのつながりは有用になるだろう。
もちろん、パルマ側は安く手放すつもりはない。1年前に獲得に800万ユーロ(約14.2億円)を投じており、今では2000万ユーロ前後の金額が噂されている。
記録的な移籍金が稀なポジションにしては、かなり高額な投資になるだろう。ジャンルイージ・ドンナルンマがマンチェスター・シティにわずか2500万ユーロ(約44.6億円)で加入したことを考えればだ」
かつて長友佑都がプレーしたインテルもミラン同様にイタリアが誇る名門クラブ。
現在、チームを率いるキヴ監督は、2025年2月から6月までパルマを指揮しており、鈴木のことを知っている。
インテルの正GKである36歳の元スイス代表GKゾマーの契約は今シーズン限りとなっている。そのため、インテルは鈴木の獲得を検討しており、キヴ監督との関係性を利用できるかもしれないとのこと。
ただ、パルマは2024年夏に鈴木をシント=トロイデンから獲得する際、移籍金800万ユーロを支払っており、売却する場合は2000万ユーロ程度を要求しうるようだ。
なお、世界的守護神であるイタリア代表GKドンナルンマは、この夏に欧州王者PSGからシティに2500万ユーロほどで移籍している。
筆者:井上大輔(編集部)
