J1の川崎フロンターレは12日、元韓国代表GKチョン・ソンリョンについて、契約満了に伴い来季の契約を更新しないことが決定したと発表した。
チョン・ソンリョンは1985年1月4日生まれの40歳。2003年に浦項スティーラースでプロ入りし、2008年に城南一和天馬(現・城南FC)、2011年には水原三星ブルーウィングスへ移籍して活躍。韓国代表でも主力となり、2010年と2014年のワールドカップで正GKを務めた。
2016年、初の海外移籍で川崎フロンターレへ加入すると、1年目から守護神として奮闘。2年目の2017シーズンには33試合に出場し、クラブ悲願の初タイトルとなるリーグ優勝に大きく貢献した。その後も長くレギュラーを務め、川崎に計7つのタイトルをもたらしている。

長谷部茂利監督が就任した今季は、開幕から山口瑠伊の控えとなっていたチョン・ソンリョン。退団発表を受けてのコメントがこちら。
「今シーズンを最後に、川崎フロンターレを離れることになりました。
まず、2016年に僕をチームに呼んでくださったクラブ関係者の皆さん、本当にありがとうございます。この10年間、うれしいときも悲しいときも、いつも応援してくれて、気にかけてくださったファン・サポーターの皆さんに心から感謝します。
川崎での時間は、私のサッカー人生の中で大きな転機となり、さらに成長できた大切な時間でした。一緒にたくさんの優勝を経験したこと、苦しい時にも支えてくれたこと、決して忘れません。ファン・サポーターの皆さんと触れ合うことができた数々のイベントの思い出も、すべてを大切に心に残しています。
素晴らしい監督、コーチングスタッフ、選手、サポートスタッフの皆さんと一緒にいられて、本当に幸せでした。シーズンが終わるその日まで、全員で全力を尽くしますので、最後まで応援をお願いします!
これからもずっと川崎フロンターレを応援しています。そして、いつかまた皆さんとお会いできる日を楽しみにしています。
もう一度、すべての人に感謝します。10年間本当にありがとうございました」
感謝の気持ちを表したチョン・ソンリョンに関して、SNSで自身の想いを語ったのが同僚の小林悠。10年間ともにプレーしてきた38歳のFWはInstagramに以下のように綴った。
「試合中にやられたと思ったシーンで何回助けてもらったことか、本当に数えきれないほどあります。
いつもソンリョンが後ろでドッシリ構えてくれていたから、僕たちは前を向いて攻撃に専念することができた。
ソンリョンとたくさんのタイトルを一緒に喜び合えたこと忘れません!」
チョン・ソンリョンがいたからこそ、自分たちは前を向いて攻撃に専念することができたと小林。この投稿に対し、チョン・ソンリョンが「最後まで頑張ろう」と泣いている顔文字を交えながらコメントすると、「はい!ともに頑張りましょう」と返していた。
川崎フロンターレの次戦は30日(日)、今季のホーム最終戦でサンフレッチェ広島と対戦する。
筆者:奥崎覚(編集部)
試合だけでなくユニフォーム、スパイク、スタジアム、ファン・サポーター、カルチャー、ビジネス、テクノロジーなどなど、サッカーの様々な面白さを発信します。現場好き。週末フットボーラー。
