2015年冬に始まったこの企画も10周年を迎える。

この10年間でフットボールを取り巻く環境は大きく変化した。それに伴い外国籍選手の獲得も多国籍化しつつある。

毎年変化に順応しながら「やって来そうな外国人選手」をセレクトするのは大変なのではないか?と質問されることもあるが、個人的には日々驚きの連続で、楽しくて仕方がない。この10年間で実際にやって来た選手も多く、記事を通して様々な繋がりも出来た。読んでいただいた皆様に感謝です。

さて、今冬のJリーグは秋冬制の導入により、シーズン移行前の2月~6月まで「Jリーグ百年構想リーグ」が行われる。

昇降格のないリーグに挑むにあたり、外国人選手の補強にも影響が出ることは必至だ。移行後のシーズンへ向け若手選手の育成に傾くクラブが多くなりそうな一方、J1に関しては優勝クラブにACLエリートの出場権が与えられる。

今回は各クラブの強化策に合わせ、「伸びしろのある若手外国人選手」「決定的な仕事が出来る熟練の外国人選手」の2点に着目してセレクトしてみた。また円安の影響や外国人選手の課税なども踏まえ、引き続き「コスパの高い外国人選手」も併せて考慮した。

選びに選び抜いた総勢12名。ぜひご覧ください。

オヒ・オモイユアンフォ

Ohi Omoijuanfo

国籍:ノルウェー
ポジション:FW
年齢:31歳
所属:長春亜泰足球倶楽部(CHN)

ゴール前の決定力が光る188cmの大型CF。リーチの長さを生かしたボールキープはもちろん、スペースメイキングも巧みで多彩なゴールパターンを持つ本格派CFだ。

2010年にトップデビューを果たし、「16歳300日」で当時のノルウェーリーグ最年少ゴールを記録。その後はノルウェーのスターベク、モルデFFなどを経てセルビアの名門レッドスター・ベオグラード、デンマークの強豪ブレンビーFFなどでもゴールを量産した。父親がナイジェリア人である。

今シーズンからは活躍の場を中国へ移し、長春亜泰へ加入。背番号10を与えられて期待されたが、コンビを組んでいたスロベニア代表FWロベルト・ベリッチ(34)の負傷離脱などでチームは勢いを落とし、既に2部リーグへの降格が決定済み。オモイユアンフォ自身は29試合6ゴールと奮闘したものの、「フィジカルはあるがフットワークが重い」などと批判されている模様。

来シーズンの動向は未定だが、長春亜泰の経営が思わしく無いことを考えると退団は既定路線か。タイプ的には浦和の元スウェーデン代表FWイサーク・キーセ・テリン(34)に似たタイプ。チームプレーのイロハもあるため、決定力不足解消のために獲得に動くJクラブにとっては適材の選手だ。

画像: Ohi Omoijuanfo | All GOALS 2021 | Norway Top Scorer [HD] www.youtube.com

Ohi Omoijuanfo | All GOALS 2021 | Norway Top Scorer [HD]

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【Jに来るかも知れない度】★★★★

【Jで活躍するかもしれない度】★★★★

グガ

Gonçalo Rosa Gonçalves Pereira Rodrigues (Guga)

国籍:ポルトガル
ポジション:MF
年齢:28歳
所属:北京国安足球倶楽部(CHN)

ピッチのあらゆる場面に顔を出し、小刻みなドリブルとパスでチャンスを演出する168cmのMF。

典型的な「8番」タイプの選手で、高いサッカーIQを駆使しゲームをコントロールする力に長けている。ベンフィカのアカデミー出身でポルトガルの年代別代表の常連だったが、プロでは芽が出ずギリシャのクラブなどに在籍した苦労人でもある。

ポルトガルの中堅クラブ、リオ・アヴェで大黒柱として活躍後、2024年に北京国安へ移籍。大きな期待をかけられたが、度重なる監督交代による戦術変更により本来のパフォーマンスを発揮出来ず。今季、29試合4ゴール6アシストと成績こそ残したものの、契約が切れる今冬の移籍が取り沙汰されている。

年齢的にもキャリアの絶頂期で、違いを作れる一級品のタレント。アジアを狙うJリーグのビッグクラブが獲得に動いている可能性はありそうだ。

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【Jに来るかも知れない度】★★★

【Jで活躍するかもしれない度】★★★★★

ペリー・ン

Perry Tian Hee Ng

国籍:イギリス、シンガポール
ポジション:DF
年齢:29歳
所属:カーディフ・シティFC(WAL)

タフな戦いで知られるイングランド2部で評価を確立した180cmのCB。

本職は右SBだが、滞空時間の長いジャンプを生かしたヘディングと機を見たタックルで敵の攻撃の芽を摘む。キッカーとしても優秀で、直接FKからのゴールも期待できる。

父方の祖父がシンガポールにルーツを持っており、今年3月にはシンガポールの永住権を取得。代表キャンプにゲストプレーヤーとして招集された。正式な代表入りはまだだが、その後も定期的にシンガポール代表のトレーニングに参加。2027年アジア杯出場を決めたチームでも待望論が強い。

Jリーグにやって来れば提携国枠として登録可能であり、守備のマルチプレーヤーとして貴重な存在なのは間違いないだろう。

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【Jに来るかも知れない度】★★

【Jで活躍するかもしれない度】★★★★★

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