J1の名古屋グランパスは18日、2026シーズンよりセルビア人のミハイロ・ペトロヴィッチ氏がトップチーム監督に就任することが決定したと発表した。
「ミシャ」の愛称で親しまれているペトロヴィッチ氏は、1957年10月18日生まれの68歳。セルビアの名門ツルヴェナ・ズヴェズダ(レッドスター)でプロとなり、1993年にオーストリアのシュトゥルム・グラーツで引退して指導者の道へ。
1996年から1998年にかけてシュトゥルム・グラーツのアシスタントコーチを務めた際には、当時トップチームを率いていたイヴィチャ・オシム監督から大きな影響を受けたという。
2006年6月にサンフレッチェ広島の監督に就任すると、まだ珍しかったポゼッション重視の攻撃スタイルを展開。2007年にチームはJ2降格を喫したものの、圧倒的な強さでJ1へ復帰し、以降強豪として定着していった。
2012年に移った浦和レッズでは毎年のように優勝争いを繰り広げたものの、なかなかタイトルには届かず。一方、古巣の広島は後任となった森保一監督のもとで通算3度のリーグ優勝を成し遂げた。
結局、2度のステージ優勝と2016年のリーグカップ制覇を置き土産に、2017年限りで浦和を退団。翌年から北海道コンサドーレ札幌の監督に就任すると、ここでも持ち前の攻撃サッカーで7年間J1を戦い抜いた(最終年の2024年にJ2降格)。
札幌の監督を退いて以降はフリーとなっていたペトロヴィッチ氏。名古屋での現場復帰が決まり、以下のようにコメントしている。
「長い監督キャリアの中で、一年間の休養期間がありましたが、その間もサッカーへの情熱やモチベーションが下がることは一切ありませんでした。
名古屋グランパスは、日本でも屈指の歴史と規模を誇るクラブであり、常に優勝を目標とし、ACLで戦うべきチームだと考えています。
その目標を実現するために、魅力ある良いサッカーを追求し、常に勝利を目指して、クラブとともに全力を尽くしていきます」
ペトロヴィッチ氏は監督としてJ1で通算247勝を記録しており、これは西野朗氏(270勝)、そして今季まで名古屋を率いていた長谷川健太氏(269勝)に次ぐ歴代3位。
Jリーグ史上に残る名将が、再びピッチサイドへ帰ってくる。
筆者:奥崎覚(編集部)
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