結果を出さないと意味がない
今治では主戦場とするボランチやトップ下を任せられた。慣れ親しんだ定位置での出場だったが、プレースタイルには大きな変化があった。
安井は、今季より今治からJ1名古屋グランパスに移籍したFWマルクス・ヴィニシウスの存在が大きかったと明かした。
「(ヴィニシウスは)あれだけシュートを打っていたら、得点も決まるよなと思いました。それと同時に、自分も彼くらいシュートを打たないと、得点を入れられないとも感じた…。そのためには、パスをするよりも自分で行く姿勢が必要。シンプルな話なんですけど、そこでどれだけ逃げずに挑み続けられるかが、本当に大事だと感じました」
昨季17ゴールを記録し、J2得点ランキングで2位となったヴィニシウス。ブラジル人ストライカーはやや強引ともとれるゴールへの執念で、相手ネットを揺らし続けていた。
もともとはゴール前でのアシストや味方を生かすプレーで勝負してきた安井だったが、今治での日々とヴィニシウスの存在がプレースタイルを変化させていく。

今季より千葉に復帰した安井(写真:浅野凜太郎)
「とにかく自分が決めるマインドでやっていました。いままでの自分だったら、正直そこまでは思っていない。だけど、結果を出さなきゃ意味がない世界なので。だからこそ、結果を人に任せるべきじゃないし、自分でやらなきゃ意味がないと思いました」
アシストや、チャンスメイクにつながる場面でも、自分で積極的にゴールを奪いに行く。それほどの“エゴ”を持たなければ、この世界で生き抜いていけないと感じた。
今治で残したリーグ戦7試合1得点という数字は、まだまだ納得できるものではないと話す。もがきながらつかんだ新境地は、J1の舞台で表現していくと誓った。
千葉に帰ってきた安井は「戻って来られてうれしいですね」と柔らかい笑顔を見せながらも、強い覚悟をのぞかせた。

ランニングする安井(左、写真:浅野凜太郎)
「より怖く、得点を取れる選手にならないと意味がない。ゴール前の数字を求めても、パスを出した相手が決めないと結果に残らないですし、そこを人任せにするんだったら何のためにサッカーをしているのか。やっぱり自分は、ゴールを取るためにサッカーをやっていると気がつけた。
今治では基本的に自分で行くメンタリティでプレーできましたし、そこは大きな発見でした。そのプレーをジェフでもやらないと、『誰でもいい』となってしまう」
目標は明治安田J1百年構想リーグで5得点。27歳は、キャリアハイ更新を掲げている。
「結果がすべてなんで」
勝負の半年間が始まった。
(取材・文・写真:浅野凜太郎)


