ミラノ・コルティナ冬季五輪におけるカーリング競技は、アメリカ国内で例年以上の注目を集めた。

『NBCUniversal』によれば、今大会全体のアメリカでの視聴者数は平均約2,350万人に達し、2014年のソチ五輪以来の高い視聴率になったとのこと。その中でカーリングは、男女アイスホッケーやフィギュアスケートなど人気種目の競技とともに、冬季種目全般への関心を押し上げる要因となった。

カーリングはミラノ・コルティナ五輪で男女と混合ダブルスの3種目が実施され、競技は大会初日から最終日まで連日行われた。

特に混合ダブルスでは、アメリカ代表のコリー・ティーシーとコーリー・ドロプキン組が銀メダルを獲得。史上初の混合ダブルスにおけるメダル獲得は、男子が金メダルに輝いた2018年の平昌五輪以来となる「歴史的快挙」として国内メディアに大きく取り上げられ、視聴者やファンの間で話題となった。

また、カーリング女子チームも、スイス(最終的に銀メダル)やカナダ(銅メダル)をラウンドロビン(グループステージ)で破るなど、アメリカ勢としては久々のメダル圏内での戦いを演じた。

ラウンドロビン2位での準決勝進出や4位入賞など、従来以上に強いパフォーマンスを見せ、その過程がアメリカメディアで熱心に報じられたことも人気上昇に寄与している。

こうした国際大会での好成績と注目度の高まりは、アメリカでのカーリング活動にも波及している。

『Front Office Sports』によれば、大会を機に全米のカーリングクラブへの関心が急増しているという。以前、日本でも起こったように、数多くの“Curling-Curious”(カーリングに興味を持った)初心者がクラブを訪れ、体験会に参加する動きが各地で見られるとしている。

クラブ関係者は「五輪があるたびに競技への認知度が爆発的に上がる」と指摘し、五輪期間中は通常の数倍の問い合わせが来たと証言している。

この現象は過去の大会でも見られたものであり、アメリカ国内にはおよそ185のカーリングクラブと約23,500人の競技者が存在するとの統計もある。これらのクラブは五輪後に体験イベントや初心者向けレッスンを企画・拡充しており、競技への参入障壁を下げる取り組みが進んでいる。

世界的にも五輪はカーリング人気を後押しする重要な契機であり、カーリングの国際競技連盟である『ワールド・カーリング』の報告では、過去の五輪開催が競技の認知拡大と競技人口増加をもたらしてきたと分析されている。

今回のミラノ・コルティナでも競技が連日放送されたことが話題性と理解促進につながり、国際的な人気と裾野拡大に寄与するとみられている。

また、アメリカではテレビ中継や解説の充実が視聴者の競技理解を助けたとの声もある。NBC系列ではカーリングの戦略やルールを丁寧に解説する試みが行われ、従来「カーリングはわかりにくい」と敬遠されがちだった部分を補ったとか。これが視聴者の好奇心を刺激し、SNSなどで競技を体験したいという声が増える背景の一因となっている。

一方で、五輪以外の通常シーズンにおける人気の継続には氷上施設の不足や季節性の問題など、競技特有の課題も指摘されている。これらの問題を克服し、五輪後の熱気をいかに次のシーズンへつなげるかが、関係者の今後の大きな課題となりそうだ。

ミラノ・コルティナ五輪はアメリカ国内でカーリングの注目度を再び大きく高めた大会となり、視聴者増・クラブ参加者増・メディア露出拡大という形で「人気拡大の兆し」が明確に現れた。

これが一過性で終わるのか、それとも持続的な競技人気へと発展するのか。世界屈指の“スポーツ大国”での今後の動向が注目される。

筆者:奥崎覚(編集部)

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