ダレイ・ブリント

マンチェスター・ユナイテッドでもプレーしたことで知られるオランダ代表DF、ダレイ・ブリント。父ダニー・ブリントが活躍したアヤックスで育成され、ユナイテッドを離れたあとは古巣に戻ってキャプテンも務めた。

2019年12月に彼は心筋炎を抱えていることが発覚。植込み型除細動器を装着しながらプレーを続けることになった。2020年8月のプレシーズンマッチでは試合中に体調不良で倒れ込む場面もあり、周囲を大きく心配させたが、幸いにも深刻な事態には至らなかった。

その後もブリントは現役を続け、オランダ代表として2022年のワールドカップにも出場。決勝トーナメント1回戦のアメリカ戦ではゴールも決め、心臓の問題を抱えながらも大舞台で結果を残した。

彼のキャリアは、医療技術と慎重な管理のもとで、心臓に問題を抱えた選手がトップレベルに戻れる可能性を示したものだ。リスクと隣り合わせではあるが、ブリントはその中で自分のプレーを続けてきた。

リリアン・テュラム

フランス代表のレジェンドである名DFリリアン・テュラム。1998年のワールドカップ、2000年のEUROを制した黄金世代の中心人物であり、右サイドバック、センターバックとして世界最高峰の守備者だった。

パルマ、ユヴェントス、バルセロナで活躍し、フランス代表最多出場記録を長く保持した名選手である。しかし、彼が引退を決意するきっかけとなったのは心臓の問題だった。

2008年、バルセロナ退団後にPSGへの移籍が噂されていたが、メディカルチェックで心臓に異常がある可能性を指摘された。診断は完全に確定的なものではなかったとされるが、兄が心臓発作で亡くなっていたこともあり、テュラムはこの時点で現役引退を決断した。

その後は人種差別反対や社会問題に関する活動、著述、講演などを通じて影響力を発揮している。ピッチ上では圧倒的な守備者だったが、引退後は社会に対して強いメッセージを発信し続ける存在となった。

アイトール・カランカ

アスレティック・ビルバオやレアル・マドリーで活躍したスペイン代表DF、アイトール・カランカ。堅実なセンターバックとして長くキャリアを続けた選手だが、若い頃に心臓の問題で長期欠場を余儀なくされた経験を持つ。

1997年にレアル・マドリーへ移籍したあと、その1年後に特発性心筋心膜炎を患っていることが発覚した。当時のメディアではかなり深刻な状態だと報じられたが、実際には休養と投薬によって回復できるものだったという。

ただし、心臓に関わる問題である以上、慎重な対応が必要だった。カランカは1998-99シーズンの大部分を欠場することになり、キャリアの重要な時期に大きなブレーキをかけられた。

それでも復帰後はレアル・マドリーでチャンピオンズリーグ優勝を経験し、のちに指導者としても成功。ジョゼ・モウリーニョのアシスタントとして再びレアル・マドリーに戻り、その後はミドルズブラなどで監督を務めた。心臓の問題を乗り越え、選手としても指導者としても長くサッカー界に関わり続けた人物である。

※選出基準は、各選手の実績に基づきながら筆者またはメディアの主観的判断も含んでおります。

筆者:石井彰(編集部)

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