ワールドカップでおなじみとなった日本人サポーターの“ゴミ拾い”が、今度は海外ではなく日本国内で議論の的になっている。
イギリスの公共放送『BBC』は現地時間18日、日本代表サポーターによるスタジアム清掃活動が称賛を集める一方で、日本国内のSNSでは「家では家事をしているのか」といった批判も噴出していると報じた。
発端となったのは、アメリカで開催中のFIFAワールドカップで、日本人ファンが試合後に観客席のゴミを回収する様子が拡散されたことだ。この光景は2018年ロシア大会以降、世界的に知られる日本サポーターの象徴的な行動となっており、今大会でも海外メディアから称賛を集めている。
しかしBBCは、日本のSNSでは「公共の場では掃除をするのに、家庭では妻に家事を任せているのではないか」という指摘が話題になったと伝えた。
スタジアムでゴミを拾う男性と、自宅でソファに寝転ぶ男性を対比した投稿が拡散され、「日本の男性はもっと家事を分担すべきだ」との意見が支持を集めたという。同メディアは、『OECD』のデータを引用し、日本男性の家事時間が先進国の中でも極めて短い水準にあることを紹介している。
一方で、「良い行動まで批判する必要はない」との反論も多く、海外でのゴミ拾い文化そのものは評価されるべきだとの声も少なくない。実際、日本人サポーターの活動は他国にも影響を与えており、ポルトガル代表のファンが試合後に清掃する様子もSNSで注目を集めている。
『BBC』といえば、2023年にドキュメンタリー「Predator: The Secret Scandal of J-Pop」を放送し、故ジャニー喜多川氏による性加害問題を日本の大手メディアに先駆けて大きく報じたことで知られる。
その『BBC』が今回も、日本社会の身近な慣習や価値観に切り込み、「世界から称賛される日本人の美徳」と「家庭内の役割分担」という別の側面を浮き彫りにした。
世界に誇る“ゴミ拾い文化”を巡る議論は、単なる美談にとどまらず、日本社会の課題を映し出す鏡としても注目を集めている。
筆者:江島耕太郎(編集部)
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