日本代表がブラジルとの死闘を終えた直後、今度は世界中の注目を集める“もう一つの激戦”が北中米ワールドカップで繰り広げられた。

現地時間29日、メキシコ・モンテレイで行われた決勝トーナメント1回戦、モロッコとオランダの一戦。

日本戦後に続く激戦となった一戦は、両軍合わせて多くの負傷者も出る壮絶な内容となった。モロッコのDFシャディ・リアドは激しい競り合いでユニフォームが大きく破れ、オランダのDFヤン・ポール・ファン・ヘッケは相手の膝が顔面に入り額を負傷。

流血しながらプレーを続け、治療では傷口をホチキス(ステープラー)で固定する処置を受けた。

試合は1-1のまま延長戦でも決着がつかずPK戦へ。オランダは72分にFWコーディ・ガクポのゴールで先制したが、モロッコは後半アディショナルタイムにFWイッサ・ディオプが同点弾を決め、PK戦を3-2で制してベスト16進出を決めた。

スペイン系メディア『Infobae』(EFE配信)は同日、この一戦を単なる決勝トーナメントの試合ではなく「ダービー」と表現した。

その理由は、オランダ国内に約50万人のモロッコ系住民が暮らし、多くが二重国籍を持つことから、試合が「アイデンティティーと誇り」を懸けた特別な意味を持つためだという。

アムステルダムやロッテルダムなどでは家族や友人が別々の代表を応援する光景も珍しくなく、サッカーを超えた感情が交錯する一戦として紹介された。

また記事では、モロッコ代表にはオランダで生まれ育った選手も多く、「ルーツ」と「育った国」が交わる象徴的な試合だったと紹介。

勝敗だけでは語れない背景を持つこの“ダービー”は、日本戦後に続く激戦として、今大会の名勝負の一つとして語り継がれそうだ。

筆者:江島耕太郎(編集部)
画像提供:Getty Images

This article is a sponsored article by
''.