激闘が繰り広げられているワールドカップだが、フランスとパラグアイの試合が外交問題に発展しかけている。

両国は決勝トーナメントのラウンド16で激突。

フランスが1-0で勝利したものの、パラグアイが激しいプレーを展開したことで、乱闘沙汰が勃発するなど荒れ模様になった。

その後、パラグアイの女性議員セレステ・アマリージャがSNSに人種差別的なメッセージを投稿。

「文字の書き方さえ学ばなかった野蛮人。

母乳の代わりにココナッツをしゃぶり、これまで耳にした中で最も教養のあるものはチンパンジーの鳴き声。フランス人ぶろうと必死な植民地支配下のカメルーン人」

フランス代表のエースであるキリアン・エムバペは、この言動を厳しく非難した(エムバペの父はカメルーン出身)。

「あなたは卑劣な女性であり、その地位にふさわしくない。

あなたは今大会を通じて情熱と誇りを示してきたパラグアイという国を代表する存在ではない。

なぜなら、あなたの無自覚さと恥知らずな人種差別によって、パラグアイ選手たちがワールドカップで見せた歴史的な戦いや努力を全世界はすでに忘れ去ってしまったからだ。

自国のイメージを最悪なものにしうる無能な女性の存在によって、すべてが覆い隠されてしまった。

自分は彼女のような人間が憎悪や人種差別を世界中に撒き散らすことを絶対に許さない」

その後、フランスのエマニュエル・マクロン大統領もエムバペの支持を表明。

パラグアイ紙『ABC』によれば、アマリージャ議員は人種差別的言動を悔いているという。

だが、エムバペが試合中に見せた行動に対する批判は正当だったとしつつ、エムバペから『ジェンダーに基づく暴力』を受けたなどとの主張を展開したとのこと。

「私は不当な扱いを受けた。彼に対して正式な告訴をする十分な根拠がある。

私の手紙を読むよう伝えたい。もし彼が読む方法を知っているなら、パラグアイ人に対して注意するように忠告したい。ロナウジーニョはここで刑務所行きになった。

彼は私を甘く見てはいけない。ジェンダーに基づく暴力や政治的暴力で訴えることもできる。彼は私に謝罪すべきだ」

ブラジルの国民的スターであるロナウジーニョだが、2020年にパラグアイに入国した際、偽造パスポートを使用したとして兄とともに逮捕される事態になった。

ロナウジーニョは留置場での長期拘留、ホテルでの軟禁、司法取引を経て、帰国するまでに半年ほどを要することになった。

エムバペとパラグアイ議員との場外バトルは、ドロ沼状態になりつつあるようだ。

筆者:井上大輔(編集部)
画像提供:Getty Images

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