2024年10月に開業した「長崎スタジアムシティ」と、JリーグのV・ファーレン長崎、Bリーグの長崎ヴェルカが長崎県にもたらす経済波及効果が、2026年に年間378.3億円に達すると推計された。
総合経営コンサルティング会社の船井総合研究所が1日、「統合的インパクト評価レポート」を公開した。
レポートによると、378.3億円の内訳は、施設やクラブの活動による直接効果が240.8億円、第1次波及効果が87.0億円、第2次波及効果が50.5億円。直接効果に対する波及倍率は1.57倍となった。
2023年の33.6億円から、長崎スタジアムシティ開業後の2024年は110.4億円、2025年は300.0億円へ拡大し、2026年はV・ファーレン長崎のJ1昇格も加わって378.3億円に達する見通しだ。
特徴的なのは、経済効果の約47%にあたる約178億円が施設の外側、長崎県内のホテルや飲食店、交通、土産店などに広がる点。さらに年間需要290.9億円のうち、162.2億円、約55%が「試合のない日」に生まれると試算された。
ホテルや商業施設、オフィス、イベントなどを組み合わせることで、試合日以外にも継続的に人と消費を呼び込む「通年型」の経済圏が形成されているという。
主体別では、長崎スタジアムシティが224.6億円、V・ファーレン長崎が106.3億円、長崎ヴェルカが47.4億円。
V・ファーレン長崎ではJ1昇格による県外からの来訪が大きく、アウェイ客の平均宿泊率を48.1%、宿泊客1人あたりの県内消費を3万647円と試算。アウェイ客だけで年間16.7億円の“外貨”を県内に呼び込むとしている。
また、経済波及効果に伴う就業者誘発数は年間4,607人と推計。船井総合研究所は、長崎スタジアムシティがスポーツ施設だけではなく、商業、宿泊、オフィス、イベントを一体化することで、地域経済や雇用にも影響を与える「長崎モデル」になり得ると評価している。
なお、今回の試算は2020年の長崎県産業連関表を基に、運営管理費を除外するなど保守的な手法で算出された。
筆者:奥崎覚(編集部)
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