いちご株式会社は6日、佐賀県に「企業版ふるさと納税」として3000万円を寄付したと発表した。
寄付金は、J2のサガン鳥栖への支援に活用。同社にとって今回の取り組みは、単なるクラブ支援にとどまらず、スポーツを起点に地域の持続的な発展を後押しする狙いがある。
いちごは2019年から約7年間、Jリーグのトップパートナーを務めてきた。Jリーグが掲げる「地域に根差したスポーツクラブづくり」「地域とともに街をつくる」という理念に共感し、不動産や施設運営のノウハウを生かした地域活性化に取り組んできた。
2026年6月末でトップパートナー契約は満了したものの、その後もスポーツと地域を結び付ける取り組みは継続している。
その象徴が、いちごが経営に携わるJ2のテゲバジャーロ宮崎だ。同社は宮崎県内で事業を展開するグループ企業との連携を進め、スポーツを地域振興の「インフラ」と捉えている公式サイトでも、スポーツ施設の老朽化への対応や収益創出など、不動産とスポーツを組み合わせた地域価値の創出を掲げる。
では、なぜ今回の支援先が佐賀県なのか。ポイントは、サガン鳥栖が単なるプロスポーツクラブではなく、佐賀県に根付いた「地域のインフラ」として位置付けられていることだ。
佐賀県は、トップアスリートの育成を通じてスポーツ文化の裾野を広げる「SSP/SAGAスポーツピラミッド構想」を推進。サガン鳥栖もアカデミーを通じて選手を育成し、地域の子どもたちに夢を与えてきた。
いちごの石原実執行役副社長兼COOも、サガン鳥栖のアカデミーがクラブだけでなく日本サッカー界にも貢献してきたと評価。「佐賀の皆さまの夢、そして未来を担う子どもたちや若者の夢を支えたい」と今回の意義を説明している。
トップパートナーという全国規模の関係を終えた一方、いちごは地域ごとのスポーツクラブとより直接的に向き合う方向へと軸足を移している。宮崎ではテゲバジャーロ宮崎、佐賀ではサガン鳥栖。競技上はJ2で争う両クラブだが、地域を元気にし、次世代の夢を育てるという点では共通する。
今回の3000万円は、いちごが掲げる「地方創生×スポーツビジネス」を九州各地で実践していく取り組みの一つともいえそうだ。
筆者:奥崎覚(編集部)
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