J2は混戦必至か!?読めない上位予想

J2は群雄割拠であり、飛び抜けた実力のチームが存在しないように見えるため混戦は必至だろう。優勝筆頭は恐らく清水エスパルスであるが、主力のFWチアゴ・サンタナが浦和、MF中山克広が名古屋、DF鈴木義宜が京都に移籍したため中々苦しい状況だ。昨季チームトップスコアラーのカルリーニョス・ジュニオや元日本代表のMF乾貴士、GK権田修一の残留しているため、J2では屈指のスカッドを誇っている。

昨季J1最下位でJ2に降格した横浜FCはFW山下諒也がG大阪、MF近藤友喜が札幌と主力が流出も、チャンスメイカーのMF井上潮音が残留した。昨季J2で13得点を奪ったFW森海渡を完全移籍で獲得し、キックに定評があるDF福森晃斗を札幌から加えて再起を図る。

清水と横浜FCより戦力的に若干見劣りするものの、ファジアーノ岡山は実績豊富なブラジル人チャンスメイカーFWのガブリエル・シャビエル、いわきのストライカーMF岩渕弘人、ドイツ人守護神GKスベンド・ブローダーセン、モンテディオ山形の汗かき役MF藤田息吹ら実力者を大量補強して初のJ1昇格を虎視眈々と狙う。昨季J1昇格POに進出した山形も宿敵のベガルタ仙台からMF氣田亮真、MF加藤千尋など積極補強に成功している。

残留争いは鹿児島、いわきか

J2の残留争いは鹿児島ユナイテッドが厳しい戦いを強いられる可能性が高い。昨季リーグ戦後半で左ヒザ前十字靭帯損傷のエースFW米澤令衣の活躍により2位でJ2昇格をつかみ取ったが、J2で戦えるだけの個の能力を持った選手が米澤以外見当たらない。昨季山形で頭角を現し始めたMF田中渉の補強はあったが、J2全体で見ても層の薄さが際立っている。

今季多くの主力選手を引き抜かれたいわきも苦しい戦いを強いられそうだ。FW有田稜(山形)、MF宮本英治(アルビレックス新潟)、MF岩渕弘人(岡山)、MF永井颯太(東京V)、DF河村匠(東京V)、DF家泉怜依(札幌)とチームを支えてきた主力が抜けた一方で、主力DF嵯峨理久が残り、C大阪からMF大迫塁、MF西川潤を期限付き移籍で獲得。ただプレシーズンマッチでJ3福島ユナイテッドに2-2で引き分けるなど、苦しい状況は否めないか。

熊本はチームの心臓であるMF平川怜が抜けたことで、チームの構成や戦術などを見直す必要があるかもしれない。それだけ平川の存在が大きかっただけに、その穴を埋める補強はできなかった。攻守に大きく貢献してきたレフティーMF島村拓弥の柏移籍もかなりの痛手だ。昨季より戦力の層は薄くなっているので、厳しい戦いは避けられないだろう。