Paraguay
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0
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0-0
0-1 |
1
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Spain
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得点者
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83' | ダビド・ビジゃ |
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FIFA.com 選定 | Qoly.jp 選定 | |
イニエスタ(スペイン) | ダビド・ビジャ(スペイン) |
両チームPKを一本ずつ外すという激しい終盤の展開のなか、決勝点を奪ったスペインがベスト4の最後の一枠を手に入れた。
この試合の展開を作り上げたのはパラグアイの守備の動きであった。キックオフ直後から仕掛けた積極的なプレッシングは、ボランチとサイドバックに激しいチェックを仕掛けてボールを奪い、前半10分辺りまでは完全にスペインの攻めを封じていた。その後一旦最終ラインの位置が下がり、中盤がそれに引きずられて低いポジションを取るようになったため、サイドバックのマークを外してしまった。これによりボールを回され試合の主導権を明け渡したが、35分前後にそれを修正することに成功。比較的下がった位置でブロックを作ったため前線は孤立し攻撃は単発でしか出来なかったものの、守備は確実に安定し、失点する気配はほとんどなかった。そして57分にそのパラグアイに決定的なチャンスが訪れる。バレトが蹴った左CKの際にカルドソがピケに引っ張られ、PKを獲得したのである。
ところが、カルドソがこのPKを失敗。甘いコースのシュートを見切られてカシージャスに止められてしまう。これが試合の流れを大きく変えた。鉄壁の守備を誇っていたパラグアイが混乱からバランスを崩したのである。PKを外した直後の隙を突かれてビジャに飛び出され、今度は逆にアルカラスがPKを相手に与えてしまった。これは、やり直しとなった2回目のPKをビジャルがストップ。さらに直後のセスクを倒したプレーがファウルと判定されなかったことにも助けられ一旦は難を逃れたが、この混乱を引きずり展開をオープンにしてしまう。特にスペインがペドロを投入してセスクとシャビを中央に入れてからは、彼らのボール回しに翻弄されてしまった。
そして83分、ボランチの前でペドロにボールを収めさせ、さらにバイタルエリアに侵入したイニエスタのドリブルに中央を崩された。最後はペドロのシュートが左ポストに当たって跳ね返ったところをビジャに詰められ、ついにパラグアイは失点を喫することとなった。試合終了間際に交代出場のバリオス、そしてサンタクルスが決定機を迎えたが、再びカシージャスが立ちはだかり、同点弾が生まれることはなかった。