イラクのユニス・マフムードにとって決勝戦の相手がサウジアラビアだったことは幸運かもしれない。アテネ五輪などでコンビを組んだ“相棒”のイマド・ムハンマドを欠く状況で相性の良い相手とあたったからだ。マフムードがA代表であげた得点は34(2011年1月20日時点)、そのうちサウジアラビア戦のゴールは5つになる。2004年のアジアカップで1得点、2005年の西アジアゲームでも2得点と得意としており、2007年のアジアカップ決勝でも決勝点をあげたのだ。サウジアラビアにとっては3年間で3回にわたり彼に苦しめられる結果となった。悪夢だろう。

この得点によってマフムードはアジアカップ優勝をチームにもたらしたばかりかMVP、得点王のタイトルをも手中にする。大会後には2年連続となるアジア最優秀選手へのノミネートを果たし、ついにはバロンドールの候補にまで挙げられ、このシーズン、アラブの各紙ではマフムードをアラブ最優秀選手に選出した。大会の前年に移籍したアル＝ガラファ（カタール）でも19得点をあげチーム内得点王に輝き、カタール・リーグでも通用することを証明。翌、07/08シーズンにはカタール年間最優秀選手に輝いている。

（筆：Qoly編集部 Q）

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