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11月15日、クウェートとの試合に2-1で逆転負けし、ワールドカップ予選5連敗を喫したUAE。既に最終予選進出の夢も消えた。ガルフニュース紙は様々なコーチの談話を記載し、「ビジョンと構造の欠如が敗退の原因を作っている」と見出しを付けた。


「かつてUAEの代表監督を務めたドン・レヴィ氏(故人)の元でアシスタントを務めていたパット・ライト氏は言った。

『UAEは適切なユース育成システムとその機関を手にしない限り、どんなコーチを連れてきたところでいいチームを作ることは出来ないだろう。良い選手が、良いコーチを育てるのだ』

『6歳からしっかりプレーできる地域のクラブの整備。教育、心理学、栄養学、トレーニングのサポート。価値観や行動規範、ビジョンの共有。これらが長期的な成功に繋がる。誰かが複合的なアプローチを長期的な視点で行っていくことが重要だ』

また、現在アル・ワスルユースでGKコーチを務めており、かつてアル・ハブシ(ウィガン・アスレティック/オマーン代表GK)を発掘したことでも知られるジョン・バリッジ氏は言う。

『もしアルセーヌ・ヴェンゲル、ジョゼ・モウリーニョ、アレックス・ファーガソンを連れてきても、考え方を変えない限り負けてしまうだろう』

アル・ハブシを若くして海外に送り出したように、バリッジ氏は海外移籍が選手にとって重要だと考えている。

『世界標準を経験することは、一人の人間が教えられない何かを得ることが出来る。そのためには、自分自身で海外に出て行くほかない』

現在アル・シャルジャのコーディネーターを務めているティム・マーチは話す。

『ドン・レヴィ、ディック・アドフォカート、ロイ・ホジソン、カルロス・ケイロス、ヴァレリー・ロバノフスキー(全て元UAE代表監督)…彼らすら何も変えることが出来ず、一晩にして“悪いコーチ”になってしまった。代表チームがピラミッドの頂点だとすれば、基礎に十分な幅がなかったのだ』

しかし、逆にUAEサッカー協会でディレクターを務めているベルンハルト・シュルムは既存のシステムに対して好意的な評価を行っている。

『誰もが公平に我々と他国のユースシステムを比較することが出来る。大きな違いは、我々があるレベルの選手を50人持っているとしたら、日本は5000人持っていると言うことだ。我々はたかだかシンガポールの半分しか人口がないのだ。

それを考えれば、非常に競争力があるリーグとユースシステムを備えていると言える。プロリーグも創設されてからわずか4年しか経っていない。しかし、我々は8歳から各年代の代表チームを作り強化している。それは日本すらも持っていないのだ。何より我々に必要なのは“忍耐”なのだよ』」

(筆:Qoly編集部 K)

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