12月8日、前日から報道されていた韓国代表監督チョ・グァンレの解任がKFA(韓国サッカー協会)より正式に発表された。しかし、ここに来てその手続きに問題があったという話が持ち上がっている。
報道によると、正式決定の前日である7日、かつて大分トリニータで指揮を執ったことで知られ、現在はKFAの技術委員長を務めるファンボ・カン氏が直接面会し辞任を勧めたとのこと。しかし、代表監督の去就を決定するプロセスは、技術委員会の会議を経て、そして協会会長の承認を受けて初めて可能となるものである。ファンボ・カン氏が本当に口頭で辞任を勧めたとすれば、全ての手順を無視した越権行為に当たる。協会自身もプロセスに問題があったことを会見で認めている。
しかし、当のチョ・グァンレ監督はそれに抵抗することはないようだ。朝鮮日報紙のインタビューには、悔しさをにじませながらも「私の去就よりも、代表チームの今後が心配だ」という言葉を発している。
「(6日の会議では何も聞いていなかったが)7日にファンボ・カン氏と会ってその話を聞いた。詳細は公には出来ないが、とにかく『辞めたらどうか』と言われたので、それに文句は言わず同意した。サッカー協会が決定したのなら、私には何も変えようがないからね」
「今抱えている問題点を解決するための準備はしてきた。構想も全て頭の中にあるんだがね…。技術委員会というシステムを作ってもまともに運用できない、その現状に胸が痛む。結局は上層部の一存で全てが決まったのだ。技術委員長を先に出して喧嘩を仕掛けて来るような、協会のやり方も理解は出来ない」
「今後どのような人物が代表監督になり、そして去ろうとも、韓国サッカーのためには必ず決まった手続きを踏まなければならない。外の意思によって左右されるようではいけないのだからね」
「そんなことより、何よりも最終予選のことが心配でたまらない。私が更迭されたことは何も問題ではない。ただ、代表チームが上手く行くことを願うのみだ」
(筆:Qoly編集部 K)