フランスに再び札束の嵐が吹き荒れそうだ。今年初めにはパリ・サンジェルマンがカタール投資庁によって買収され、多額の資金が注入された。ヨーロッパリーグはすでに敗退しているものの、リーグ・アンでは首位に立つ活躍を見せている。
彼らに続いて富豪の傘下に入ったのは、現在二部下位に沈む名門ASモナコ。買収したのは、ロシアの実業家であるドミトリー・ライボロフレフ氏である。
ロシア最大の化学企業であるウラルカリの筆頭株主を務めていたことで知られる彼は1966年生まれの45歳。今年のフォーブスによる長者番付では世界93位にランクされている。23日、2012年初めにMSI(Monaco Sport Invest)を設立した上でASモナコの株式の66.67%を取得し、筆頭株主となることが発表された。なお残りの33%は引き続きクラブの管理下に残る。
ライボロフエフ氏は今後のクラブ運営に対して意欲を見せている。
「これは単なる買収ではない。新しい企業と企業とのパートナーシップなんだ。ASモナコは大きな可能性を持っている。私は、国内リーグを制し、そして欧州でも活躍する夢が実現することを願っている」
この買収劇に対し、モナコ公国のアルバート王子は「避けられなかった」と語っている。
「MSIは今後4年間にわたって1億ユーロ(およそ100億円)を投資する予定だ。この額は最低補償金額であり、それが高まる可能性もある」
「避けられない選択だった。名声が徐々に過去のものになりつつある、我々モナコ公国が愛して止まないクラブの歴史に新たな1ページを開く。そしてモナコのスポーツ界の宝石となるのだ」
(筆:Qoly編集部 K)