Oman
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1
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0-1
1-1 |
2
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Japan
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アハマド・ムバラク |
77' |
得点者
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20' 89' |
清武 岡崎 |
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これまでヨルダン、オーストラリアとのホームゲームを灼熱の気候の中で行い、1勝1分けという結果を残してきたオマーン。そんな難しい相手の本拠地マスカットに乗り込んだ日本代表は、コンディションに苦しみながらも1-2と勝利を収める事に成功した。
オマーンはこの気候に慣れており、これまで武器として戦ってきたことを思わせる切り替えの早さを持っていた。日本は比較して守備の戻りで遅れる場面が目立った。特に本田は明らかに調子が悪く、あまりフォアチェックで貢献できない状態にあった。11分にはスローインの早いリスタートについて行けず、大ピンチを迎える場面も。
決して、全てが悪かったわけではなかった。攻撃面ではオマーンがそこまで前からはプレッシャーを激しくかけてこなかったため、今野がボールを持って持ち上がり、攻撃を組み立てられた。そのプレーから20分に長友が飛び出しに成功し、折り返しを清武が詰めて先制ゴールを奪う事に成功する。
とはいえ、やはり全体的には難しい展開だった。上述のように調子が悪い本田は、戻りはともかく前線の守備で貢献が少なく、アハマド・ムバラクのマークにも苦しんだ。そこで前に上がったり外に開いたり下がったり、ポジションを変えて囮になろうとはしていたが、前田がマークが集中して孤立、空いたスペースも使える場面は乏しく、ゴール前にパスが入らなかった。
後半には本田はより中に残ろうという意識で入っていたが、オマーンが前からの守備を強めてきたこと、中央に高さを加えてクロスで崩しに来たこと、さらに日本全体の疲弊が目に見えて増加してきた事により、押し返すまでには至らなかった。
おそらく前線からの守備を改善させるため、ザッケローニは64分に前田を下げて酒井高徳を投入、長友を中盤に上げて、清武をトップ下に、本田をワントップに変更。だが、本田が下がってボールを受けても、本人のプレー精度の低さに加えて、回りもそれにすぐ反応できるほど状態が良くはなかった。全体的にブロックも下がりがちになり、オマーンの攻撃を受けた。
そして77分、吉田のファウルから与えてしまったセットプレーで失点。アハマド・ムバラクの低いフリーキックをゴール右隅に叩き込まれ、せっかくのリードを失ってしまう。これ以上の失点を避けるため、細貝を投入して遠藤をトップ下に上げ、より守備的な形に変更せざるを得ない状況に。
しかし試合終了間際、ここまであまり成功していないように見えた交代策が結果に繋がる。長いポゼッションから左サイドにボールが繋がり、酒井高徳がドリブル突破からクロスに持ち込む。すると遠藤がニアに飛び込んでコースを変え、ファーに絞った岡崎がシュート。途中出場の酒井、トップ下に上がった遠藤、さらに本田が下がったところに入る岡崎と、攻撃面の狙いが形となり、これが決勝点となった。
(筆:Qoly編集部 K)