▼今回導入される2つの技術
今回導入が認められたのは、ホークアイとゴール・レフという2つの技術です。こちらに分かりやすいイメージVTRがあります。
一言でいえば、ホークアイは複数台のハイスピードカメラで、ゴール・レフはボール内に埋め込まれたチップでボールがゴールラインを割ったかを判定します。どちらのシステムでも、ボールがゴールラインを完全に割れば主審の腕時計に振動が伝わる仕組みになっています。
なお、今回のCWCでは、ホークアイは豊田スタジアムでの、ゴール・レフは横浜国際競技場での使用がすでに決まっていて、今後承認されれば新しい技術も導入される可能性があるそうです。
▼ホークアイシステムあれこれ
それではまず、ホークアイの詳細をまとめます。
①プレーから
1秒以内にレフェリーへの伝達が可能
②誤差は最大でも
3.6mm(FIFAからの要求は3cm以下)
③テニスで導入されている「チャレンジ制度」はこの技術を利用
④ボールの軌跡を映像化することも可能(オーロラビジョン、TV中継にも即座に送信可能)
⑤必要なハイスピードカメラの台数は
1つのゴールにつき最低6台
⑥ハイスピードカメラの撮影速度は2000コマ/秒以上
⑦カメラ数台が物体に遮られていても、視野が25%確保されれば判定は可能
⑧1セットにかかる費用はおよそ
150,000ポンド(約2000万円)
<出典:ホークアイ社公式HP、Times Online、FIFA.com>
ホークアイシステムはイギリスのホークアイ社が開発した技術で、現在はソニーの傘下へと統合されています。カメラが設置される場所のイメージはこんな感じ。
テニスの国際大会では、この技術によって作成されたCG映像がオーロラビジョンやテレビにも表示されています。 しかし今回のCWCでは、「ボールがラインを越えたかどうかの信号だけが主審の腕時計に通知される」とFIFAは発表しています。
またそれと同時に、約2000万円の費用を今回はFIFAが負担することも発表されています。今大会のCWCでは豊田スタジアムに設置されることが決定されていますが、このホークアイシステムが本格的に導入される際には、その費用の捻出が課題になりそうです・・・。