前編に引き続き、出場機会を求めての移籍など、可能性が充分にある選手たちをご紹介しよう。
ママドゥ・サコ (PSG)
1994年以来のPSGリーグ・アン制覇に貢献したサコであるが、フランス代表がパルク・デ・プランスを去る事は決定的となっている。今季もブラジル人DFマルキーニョスが加入するなど、ローラン・ブランのチームでサコの居場所はかなり限定的となっている。サコは既にブランに対して移籍の意思を伝えており、指揮官も退団を許可したようだ。
サコの移籍先としてクローズアップされているのはリヴァプールだ。ミランも関心を寄せていると伝えられていたが、資金面で余裕のあるリヴァプールの方が有力だ。リヴァプールの指揮官、ブレンダン・ロジャーズはジェイミー・キャラガーの後継者を探しており、この若きフランス人DFを9月2日までに獲得しようと努めている。移籍はまもなく決まると考えて良いだろう。
クリスティアン・アツ (ポルト)
移籍が可能な若手、として何度もピックアップしてきた若きウィンガーは夏の移籍マーケットの最終日までに移籍するのではないかと噂されている。ポルト側はこのガーナ人アタッカーを売却したくない姿勢を貫いているが、来年の夏には移籍金ゼロで退団してしまう事になるため、契約延長を含め激しい駆け引きを続けてきた。リヴァプールはこの状況に注目して獲得を試みたがポルトとの合意に失敗している。
現在興味を持っているのはチェルシーといわれている。水溶部、ブルースはポルトと移籍金に合意したと報じられた。そして本日はチェルシーとの契約に合意し、シーズンローンでフィテッセへ移籍するといわれている。まもなく移籍が決まると考えて良さそうな状況である。
ハビエル・エルナンデス (マンチェスター・ユナイテッド)
エルナンデスはプレミアリーグで最も冷静なストライカーの1人であり、スタメンでなくとも多くのゴールを奪う事ができる選手である事をマンチェスター・ユナイテッドで証明している。ユナイテッドでは成功しているものの、エルナンデスがもっと出場する機会を望んでいる事は明らかであり、夏のマーケットでも度々移籍の噂が浮上してきた。指揮官のデイヴィッド・モイーズがロビン・ファン・ペルシーをレギュラーとし、ウェイン・ルーニーがそれを支える形を望んでいるのは明らかであり、メキシコ代表FWは移籍マーケットが閉鎖するまでになんとか退団したいと考えているという。
チチャリートの獲得を狙っているのはトッテナムだ。トッテナムとしては既にロベルト・ソルダードを獲得しているもののジャーメイン・デフォー、エマヌエル・アデバヨールには信頼を置いておらず、ゴールを奪えるアタッカーの獲得を望んでいるという。しかしトッテナムとユナイテッドのエルナンデスへの評価額には開きがあるようだ。ユナイテッドは1500万ポンド以下では売却するつもりがなく、トッテナムは700万~800万ポンドを望んでいるという。9月2日までにこのギャップを埋める事はできるのだろうか。
バフェタンビ・ゴミス (リヨン)
ニューカッスルがクオリティのあるストライカーを欲していることは事実だ。1月にデンバ・バがチェルシーへ去った際、アラン・パーデューは代役を獲得する事ができず、後半戦は非常に苦しんでいた。既にQPRからロイク・レミーを獲得しているものの、パーデューは更なるストライカーを9月2日までに獲得しようと躍起になっている。そしてその1人がリヨンのストライカー、バフェタンビ・ゴミスだ。
ゴメスの移籍金は700万ポンドと予想されている。これは彼のリーグ・アンでの成績を見れば非常にバーゲン価格であるが、ゴミスはリヨンとの契約更新を断っているため、リヨンとしてはこの夏か遅くとも1月のマーケットでは売却したいと考えているようだ。
トビー・アルデルヴァイレルド (アヤックス)
この数年、アヤックスのフランク・デ・ブールにとっても重要なメンバーとなっているのはこのベルギー代表である。しかし、アルデルヴァイレルドは既にアヤックスでの時間は終わったと感じているようだ。アヤックスとベルギー代表DFの契約は残す所あと1年となっており、彼は新契約を結ぶことに乗り気ではないと伝えられている。アヤックスは彼を売却するか移籍金なしで来年の夏を迎えるかという状況になっている。
アルデルヴァイレルドは既にいくつかの移籍の可能性を断っている。彼としては野望あるクラブに移籍したいと考えているからだ。候補として最も有力なのはリヴァプールであるといわれているが、既にPSGのママドゥ・サコの移籍が目前に迫っていると言われており、このまま残留して新契約を結ぶ可能性も少なくはないだろう。
残す所あと2日。彼らの決断、クラブの決断に注目して欲しい。