トッテナム編、チェルシー編、リヴァプール、マンチェスター・シティ、そしてアーセナルに引き続き、『CAUGHT OFFSIDE』が選出する「夏の移籍マーケットで獲得するべきだった選手 マンチェスター・ユナイテッド編」をご紹介しよう。
エセキエル・ガライ (ベンフィカ)
ベンフィカのセンターバック、エセキエル・ガライとの契約は夏に比較的早く決まるものとみられていた。これはユナイテッドが既にベンフィカとガライに関して「紳士協定」を結んでいたと報じられていたからである。しかしながら結局は移籍は発生しなかった。
ガライはレアル・マドリーでは失敗に終わったがポルトガルに移籍して以降トップパフォーマーであり、アルゼンチン代表DFは今季のユナイテッドを支える選手となると思われていた。現在のファーストチョイスであるリオ・ファーディナンドとネマニャ・ヴィディッチは既にキャリアの晩年に差し掛かっており、負傷による離脱も多いからである。ガライは何年もクラブにとって鍵となる選手になっていただろう。また、タイトルは獲ったものの昨季のユナイテッドの失点はプレミアリーグトップ4でワーストであり、ガライであれば改善させる策となり得たはずである。
アンデル・エレーラ (アスレティック・ビルバオ)
何故サインすることができなかったか誰も詳しくはわからないが、この才能あるタレントの移籍はデッドラインの日に失敗に終わっている。結局の所ユナイテッドは引退したポール・スコールズの正統後継者抜きで戦う事を余儀なくされている。ユナイテッドが1月のマーケットで動くと噂されているものの、現状はモイーズ監督が素晴らしい補強に失敗した状況にある。
レイトン・ベインズ (エヴァートン)
モイーズ監督がエヴァートンを去る事が昨シーズンの終盤に決まった時、誰もレイトン・ベインズとマルアヌ・フェライニの2人が一緒について行く事に驚きをもっていなかった。最終的になんとかフェライニと契約することはできたが、ベインズについてはエヴァートンの要求額を満たす事ができずに終わっている。ベインズの移籍話はこの夏のマーケットで最も長く報じられた話の1つである。
パトリス・エヴラが全盛期を過ぎているため、イングランド代表はユナイテッドにとって左サイドバックをアップグレードするのにもっとも効果的な選手である。ベインズの前へ進む能力は素晴らしく、昨季の欧州で最も危険な武器の1つであったといえる。彼の送るクロスやセットプレーはどこにいてもチャンスを作ることができ、ユナイテッドのセットプレーを改善したのは間違いないだろう。またモイーズ監督がよく知る選手をもう一人連れてくる事もモイーズ監督にとっては良かっただろう。1月の移籍の可能性はまだ消えておらず、この話はまだ終わっていない。しかしそれまではユナイテッドは自分たちで試合を進めなければならず、このトップタレントを獲得するための資金を捻出する必要がある。
チアゴ・アルカンタラ (バイエルン)
もう一人のパーフェクトなポール・スコールズの後継者はチアゴ・アルカンタラだ。彼はバルセロナでチャビ、アンドレス・イニエスタ、セスク・ファブレガスの壁に阻まれていた為、この夏獲得可能な状況にあった。マンチェスター・ユナイテッドは獲得を希望するクラブのトップを走っているとされており、同じく獲得を希望したといわれているレアル・マドリーやチェルシーよりも優位な状況にいると目されていた。しかし、最終的に彼は前バルセロナ監督のジョゼップ・グアルディオラが率いる三冠王者、バイエルン・ミュンヘンへの移籍を選択した。
チアゴの視野とテクニックは中盤においてフェライニとは違ったオプションを提供しただろう。彼はユナイテッドの中盤に切望されるクオリティを持った選手であったである。しかし、バイエルンでは彼は多くの才能あるプレーメーカーの1人であり、それほど必要であるとは思えない。だからこそユナイテッドは自ら犯した過ちを悔やむだろう。
アンヘル・ディ・マリア (レアル・マドリー)
昨季のユナイテッドのウィンガーたちは散々なパフォーマンスであり、ナニ、アントニオ・バレンシア、そしてアシュリー・ヤングの代役が必要であった。レアル・マドリーのアンヘル・ディ・マリアはこのポジションのアップグレードにパーフェクトであり、レアル・マドリーがギャレス・ベイルを獲得した事で移籍可能と思われていた。アーセナルもこのスキルフルなアルゼンチン代表に興味を示していたが、彼らはディ・マリアのチームメイトであるメスト・エジルを獲得している。恐らくレアル・マドリーの指揮官、カルロ・アンチェロッティはディ・マリアの残留を求めたのであろう。(ディ・マリアかメスト・エジルかという)どちらかという事は避けられなかったが、もしユナイテッドが取引をすぐに進めていれば、ディ・マリアと契約するチャンスはあったであろう。