昨日行われたサンダーランド対マンチェスター・ユナイテッドの一戦で、“赤い悪魔”を窮地から救ったのは、同クラブの新星アドナン・ヤヌザイだった。

この日ヤヌザイは左サイドで先発出場。サンダーランドに先制を許したユナイテッドだったが、ヤヌザイが後半に奪った2ゴールにより見事な逆転劇を演じ、チームの嫌なムードを払拭してみせた。

そんな殊勲のヤヌザイには各方面から賞賛の声が伝えられているが、なんとイングランドサッカー協会FAが将来的にヤヌザイを同国代表として招集する可能性があるかもしれないと、ユナイテッドのデイヴィッド・モイーズ監督が語っている。

イギリス『SKYsports』によると、FA側からクラブにイングランド代表としてヤヌザイを招集する意思があるとのコンタクトがあったとモイーズ監督は認めたとのこと。

ヤヌザイの国籍はベルギーであり、イングランド代表としてプレーする資格はまだ与えられていない。しかし、18歳から5年間同国でのプレーが認められれば、彼が23歳になる2018年にはイングランド代表としてプレーする権利が与えられる。

ちなみに、FIFAの条項によると、多重国籍選手はFIFAが定める国際大会に1度でも出場すると、それ以降は異なる代表チームでプレーすることはできず、ヤヌザイにとって、2014年のワールドカップや2016年のユーロに向けてどの代表チームを選択するのかが非常に大きな感心事になっている。

ヤヌザイは第一国籍こそベルギーだが、コソヴォの二重国籍も所有しているといわれている。さらに両親はアルバニアの出身であり、クロアチアやトルコの代表も選択できる可能すらあるそうだ。

なお、モイーズ監督は記事の中で「ヤヌザイはこれまで、ベルギー代表から何度か打診があったようだが、まだそれを選ぶタイミングではなかったようだ」と答えており、ヤヌザイ自身も代表選択を熟考しているようだ。

いずれにしても、ヤヌザイをめぐる各国協会の争奪戦はいっそう激しさを増すことになりそうだ。

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