大接戦となったUEFAチャンピオンズリーグ、グループFを首位で通過したドルトムント。マルセイユとの最終節は接戦となったが、終了間際に決まったケヴィン・グロスクロイツのゴールで勝利を手繰り寄せた。
試合後、ユルゲン・クロップ監督は「最後には全てうまくいったが、我々はあまりに多くのチャンスを逃していた。マルセイユは難敵だった。彼(グロスクロイツ)はこの試合ですべて正しいことをしたし、決勝点を決めたスーパーボーイだ。最高の夜だった」と熱戦を振り返った。
そのクロップは激闘を終えた選手たちとこんな風に喜びを分かち合った。
ヨナス・ホフマン(7番)、ヘンリフ・ムヒタリャン(10番)とハグした後、24番のDFマリアン・サーにはビンタからの熱い抱擁・・・。
1995年生まれの18歳と若いサーはなんとこの大舞台がデビュー戦だった。先発フル出場で勝利に貢献したサーについてクロップは「マリアンは望んだ以上、夢見た以上だったよ。彼はボールに対して冷静で大事な勝負に負けなかった。マリアンの起用はまったくもって正しいものだったことが証明された。彼はとてもクレバーに冷静にやり遂げた。彼が負けた勝負?など思い出せない」と讃えるコメントをしており、“お褒め"のビンタだったということだろうか。
また、MFセバスティアン・ケールも「彼は普通通りに明確にやり遂げた。自分の場所?を守り抜いた」と讃えれば、バツケ会長も「あの青年は持つべきものを持っている。でなければ、我々は彼を連れてこなかった」と賞賛を惜しまなかった。
ドイツU-19代表にも招集経験のあるサーだが、2005~2008年まではライバルであるシャルケに在籍しており、その後レヴァークーゼンを経て今年1月にドルトムントへ移籍。昨シーズン末には「プロでは急ぐ必要はないと思っている。自分には時間がかかる。来季僕は3部(ドルトムントⅡ)でプレーするだろう」と話していたそうだが、DFに怪我人が相次いでいるチーム事情もあって本人の予想よりは早いトップチームとなった。
クロップからの熱いビンタを糧に今後どう成長するのか楽しみである。
【試合ハイライト】