来月5日、ニュージーランド代表と国際親善試合を行う我らが日本代表。

W杯直前の限られたテストマッチである今回の一戦。さらには2020年東京五輪の開催に向け、これが現在の国立競技場としての最後の代表戦ということもあり、チケットの応募が殺到し現時点ですでにチケットがプレミア化している。

今年の4月からは消費税率が8%へと引き上げられ、5月27日に予定されているW杯前の国内最終戦となるキプロス代表戦のでもチケット価格が若干値上がりするなど、日本代表戦のチケットはまずまず手が届かない存在へと変わり始めている。

そこで今回は、「日本代表戦のチケット価格は他の国々と比較して高いのか?」を簡単に検証してみることにした。

日本対ニュージーランド戦 

まずこちらは、来月5日に行われる日本対ニュージーランド戦のチケット価格である。先行、一般販売ともにすでに完売している。

日本対キプロス戦

そして、こちらが増税後初となる国内での代表戦であるキプロス戦。カテゴリーによって若干の幅はあるが、端数が目立ちやはり微妙に高額になっている。

開催地であるスタジアムによっても異なるが、日本代表戦のチケット金額の目安は3000円を最低ラインに、そこからカテゴリーが1上がるごとにおよそ1000円増えると考えてとりあえずはOKだろう。

それでは、有名どころの代表チームのチケット金額事情を見てみることにしよう。

▼イングランド代表の場合

まず、サッカーの母国と呼ばれるイングランドのケース。

イングランド対デンマーク

こちらは、同じく3月5日にウェンブリーで行われるイングランド代表対デンマーク代表戦の座席表とその金額表である。

これをチケット金額が高い方からカウントすると、55ポンド(およそ9300円)、45ポンド(およそ7700円)、35ポンド(およそ6000円)、25ポンド(およそ4200円)となっており、日本代表戦より若干高めな印象がある。

それでも、ほとんどの代表戦が行われるウェンブリーに毎回多くの観客が訪れており、今回もすでに先行発売が終了している。国内リーグではアーセナルのチケット価格高騰も問題になっており、イングランドの人々にとっては何とも悩ましい事態ではある。

▼ドイツ代表の場合

近年卓越した若手選手を輩出し、クラブレベルでは「健全経営」がキーワードになっているドイツではどうだろうか。

ドイツ対チリ 

ドイツは3月5日にチリ代表とメルセデス・ベンツ・アレーナで対戦するが、上の表がその金額一覧である。

こちらの表によると、ゴール裏のチケットで25ユーロ~35ユーロ(およそ3500~5000円)、そこからカテゴリーが上がるごとに45ユーロ(およそ6300円)、60ユーロ(およそ8400円)、80ユーロ(およそ11250円)と順に値が上がっているのが分かる。

スタジアムの規模は違うとはいえ、ドイツはやや日本のチケット相場と近いと言えそうだ。

▼スペイン代表の場合

最後に、現世界王者スペイン代表の例を見てみよう。

スペイン対イタリア 

スペインは同日、イタリア代表をビセンテ・カルデロンに迎えて強化試合を行う。

スペインの場合チケット料金がやや細かく分けられていたが、こちらもゴール裏で20~40ユーロ(およそ2800円~5600円)の値が設定されており、最高額は80ユーロ(およそ11250円)であった。

民族意識が強く、試合前の国歌にも歌詞が登場しないスペイン。一説によると、独立意識の激しいカタルーニャなどでは数十年間代表戦が行われていないようで、マドリード自治州やアンダルシア自治州での開催が多いという。

経済危機が叫ばれ、高い失業率が続くスペインでも、代表選のチケット価格は日本とほぼ同水準であるようだ。

 

もちろんこれらを一概に比較することはできないが、どうやら「日本代表戦のチケットが特別高い」というわけでもなさそうだ。


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