3月8日に行われたドイツ・ブンデスリーガ第24節のニュルンベルク対ヴェルダー・ブレーメン。この試合で生まれた二つの場面が「フェアプレー」として話題になっている。
一つは17分の場面。ペナルティエリア左でドリブル突破を仕掛けた日本代表MF清武弘嗣がDFセバスティアン・プレドルと交錯し、ボールはラインを割った。
主審を務めていたマヌエル・グレーフ氏はコーナーキックを宣告したが、それにプレドルのみならず清武選手の方も異を唱える。グレーフ主審はそれを受けて判定を覆し、ブレーメン側のゴールキックと改めて宣告した。
もう一つは74分のシーン。左サイドからの折り返しを受けたアーロン・ハントがペナルティエリアに飛び込むと、DFハビエル・ピノラと交錯して転倒する。
グレーフ主審はこのプレーに対してペナルティキックを宣告するも、それに異を唱えたのは、今回も倒れた側のアーロン・ハント自身であった。
この二つの場面はブンデスリーガの公式チャンネルで取り上げられ、世界中のメディアで「真のフェアプレーだ」と報じられている。
ブンデスリーガ公式
アーロン・ハント
「本能的にペナルティキックを奪いに行ってしまった。しかしそれは間違った行為だった。自分と戦って、言うことに決めた。どんな試合にもこんな形では勝ちたくない。もしそれが降格を賭けた戦いであってもね」
ブンデスリーガ公式
ロビン・ドゥット ヴェルダー・ブレーメン監督
「コーチとして尊敬できる行為だ。このような重要な試合でもスポーツマンとして振る舞える選手を育てなければいけないね」