マンチェスター・シティとの大一番を制し、見事プレミアリーグで10連勝を飾った好調リヴァプール。

キャプテンであるスティーヴン・ジェラードは試合後涙を流し、悲願のリーグ制覇に向けてチームを引き締めた。 その様子は見ている者に感動を与えたが、それほどまでに彼の心を揺すぶったのは、試合が行われたこの日が彼にとって特別な日であったこととも関係しているだろう。

英国フットボール史上最悪の事故、ヒルズボロの悲劇の追悼セレモニーが行われていたのだ。

1989年4月15日、ヒルズボロ・スタジアムで行われたリヴァプール対ノッティンガム・フォレスト戦。96名もの死者と800名近い負傷者を出したこの群衆事故は、英国フットボール界に大きな影響を与えた事件としても知られている。

この事故により、ジェラードは従兄弟を亡くしている。事件の調査はつい数年前まで行われており、その後の捜査により、事故の主な原因がサウスヨークシャー警察による誘導の不手際だったことも、トニー・ブレア前首相の口から明らかにされている。

そんな痛ましい悲劇から25周年を迎えた昨日、リヴァプールのアンフィールドではヒルズボロの悲劇の追悼記念式典が行われた。

今回は、先週末のプレミアリーグから昨日にいたるまでに確認された、ヒルズボロの悲劇の追悼に関する荘厳な雰囲気をご覧いただこう。

先日行われたマンチェスター・シティ戦では試合前に黙祷も。

4月15日を目前にしたこの週末、英国中が喪に服した。

そして迎えた4月15日。

タオルマフラーで作られた「96」の数字。

ライバルチームであるエヴァートンは、#MerseysideUnited (マージーサイドは一つ)というハッシュタグを用い、追悼の意を表した。

団結に色は関係ない。

この日アンフィールドで行われたヒルズボロの悲劇追悼式典(Hillsborough Memorial Service)では、選手やスタッフ、また多くのリヴァプールサポーターが集い、亡くなった96名の犠牲者に祈りを捧げた。

96の風船が上空へと向かう中、リヴァプールのサポーターズソング『You'll Never Walk Alone』が合唱された。

ヒルズボロの悲劇から25年が経過しました。

こういった悲劇を繰り返さないためにも、ライバルチームが団結し風化に歯止めをかけようとする姿勢は、私たちも学ぶべきものがあると思います。

1989年4月15日という日をいつまでも記憶にとどめ、命について考えるきっかけにしたいものです。


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