今年38歳を迎えた元オランダ代表のパトリック・クライファートに、カリブ海に浮かぶキュラソー代表監督就任の話が浮上した。オランダの『ad.nl』などが伝えている。

現役時代にアヤックスやバルセロナなどの名門で活躍し、オランダ代表としても79試合40得点を記録したパトリック・クライファート。引退後は母国のNECや現在、宮市亮がプレーしているトゥウェンテのコーチ、ルイス・ファン・ハール率いるオランダ代表のアシスタントを務めてきたが、プロクラブを率いた経験はなく現在はフリーとなっている。

先月にはガーナ代表から監督就任の誘いを受けたが、欧州、また、クラブでの指揮を希望するとして断った。しかし、プロ野球ヤクルト・スワローズに所属するウラディミール・バレンティンの出身地として知られるカリブ海の小島、キュラソーからの誘いには心が揺れ動いているようだ。父親のルーツであるスリナム系として知られる同氏だが、キュラソーは母親の故郷でもある。クライファートの代理人は水曜日、キュラソー代表からの接触を認めたうえで「具体的な契約は何も行っていない」と述べた。

オランダ領アンティル諸島の解体により2010年に分離し、再スタートを切ったキュラソー代表。近年、同代表はオランダ出身者を中心に国外で活躍する同島所縁の選手を積極的に招き入れており、現在、来年のゴールドカップ出場権をかけジャマイカで開催されているカリビアンカップの予選には、トゥウェンテのクコ・マルティナら、エールディビジ経験者も数多く招集されている。大目標は当然、その先の2018年ロシアW杯出場であるが、その目玉としてクライファート招聘を夢見ているとのことだ。

もし、世界的ビッグネームである同氏の招聘に成功すれば、金銭面でもメンバーの強化に関しても影響することは必至で、カリブ海の勢力図を変える可能性もあるが、果たしてどうなるだろうか。

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