先月22日に開幕した東南アジア選手権(スズキカップ)も明日20日に大会最終日を迎えるが、17日に行われたタイ対マレーシアの決勝第1戦でタイ代表が見せたパスワークが「タイ版の“ティキ・タカ”だ!」と話題になっている。
2-0とリードして迎えた試合終盤、マレーシアGKからのロングフィードをクリアしマイボールとしたタイは、時間稼ぎも兼ねてボール回しを開始。1点でも返したいマレーシアが複数人で囲いボールを奪いにかかるが、ワンタッチを織り交ぜながらリズムよくパスを繋ぐタイはこれを巧みに交わすと、更にパスを繋ぎゴール近くまで侵入。最終的にシュートは外れゴールとはならなかったが、実に27本ものパスを繋ぎフィニッシュにまで持っていった。
このプレーが大会の公式youtubeチャンネルにアップされると、すぐにタイ版の“ティキ・タカ”として拡散。各国メディアにも取り上げられ、現在までに25万を超える再生数となっている。
時計のように正確かつ華麗にパスを繋ぐことから名付けられ、スペイン代表やバルセロナの代名詞ともなっている“ティキ・タカ”。
最近、その創始者的存在であるバイエルンの指揮官ペップ・グアディオラ監督が、「私はパスワークを目的とする全てのプレーを嫌う。“ティキ・タカ”はゴミだ」(要約)と発言したことが報じられ話題となったが、タイが見せたこのプレーはリードした終盤に、相手に攻撃されるリスクを軽減し時間を使いつつシュートまで持ち込むという本来の目的を達成したものと言えるだろう。
この決勝第1戦を2-0で勝利したタイは、第2戦で2002年以来4度目の大会優勝をかけ再びマレーシアと対戦する。