1月22日、アフリカネイションズカップ2015は第6日目を迎えた。ワールドカップ前に日本代表といい戦いをしたザンビアとチュニジアの一戦。互いに初戦に引き分けており、勝利を奪いたいところだった。
実績ではワールドカップに出場した経験を持つチュニジアの方がかなり上だといえるが、近年の実力から言えばそれほど大きな差はない。その通り、どちらも主導権を取り切れない内容であった。
ただその中で一つ目立ったものがあるとすれば、ザンビアの前線のスピードと、それを生かしたシンプルな攻め。
ワイドアタックを仕掛けてくるチュニジアに対してそれほど最終ラインは上がらず、守りから前線に渡してドリブルで仕掛けて突っつく。
決して単純な身体能力では戦えないチュニジアは、チームとしてそれほど押し込まれはしないとはいえ、やや苦しい展開になっていた。
そして、ザンビアはわずかに優勢な展開の中から60分に先制点を奪取する。カラバのミドルシュートがブロックされ、高く浮いたところをカングワが落とし、再びカラバが右に流してマユカがシュート!
これで試合はザンビア有利に傾くかと思われたが、この後は展開が徐々に変わってくる。
66分にムンサールを右に投入したチュニジアは反撃を開始。70分にはセットプレーから貴重なチャンスを生かし、アカイシが同点ゴールをゲット!
そして89分にはルバンボ・ムソンダのドリブルを止めたところからチュニジアがカウンター。
ぽっかり空いたスペースでシハウィが縦パスを受け、左に展開。開いたムサークニが溜めてクロスを入れると、シハウィがフリーでヘッド! これがゴールに決まり、チュニジアが土壇場で試合をひっくり返すことに成功した。
これで勝ち点を4に乗せたチュニジアは、決勝トーナメント進出に向けて大きな一歩を踏み出すことに成功した。
ただ、ザンビアも残している試合がカーボヴェルデということで、チーム力を考えればそこに勝つ可能性は低くない。それほど絶望的な状況とは言えないだろう。