アフリカネイションズカップ2015はついに12日目を迎え、グループリーグも最後の日となった。

グループDは非常に珍しいことにこれまで行われた4試合が全て1-1の引き分け。つまり全チームの勝ち点、得点、失点が並び、何の順位もない状況。ワールドカップのようにフェアプレーポイントがないので、全てが並べばその時点で抽選での順位決めとなる。

カメルーンvsコートジボワール

前節で突然3バックシステムを使用したコートジボワールは、今回もそれを継続。ただ、機能しなかったサロモン・カルーではなく、途中出場でチームを活性化させたグラデルをスタメン起用していた。

コートジボワールは守備では5バック気味になる上、それほど前線が守備に積極的ではないため、ボールを保持するのはカメルーンであった。

しかし、特に有機的な連携があるわけではないカメルーンは、5枚揃った守備をなかなか崩せない。逆にカウンターで狙うコートジボワールは、前節よりも練度が上がったシステムでチャンスを窺った。

そして36分、カメルーンの右サイドバックで起用されたギオアタのミスからボールを奪ったグラデルが、左サイドからカットインして豪快にシュート! これがゴールに突き刺さり、コートジボワールが先制する。

リードを奪ったコートジボワールは、3トップの両翼であったグラデルとドゥンビアを一列下げ、5-4-1の形に変更。守備時には完全にサイドを封じ、スペースを作らないようにブロックを形成した。

上述のようにカメルーンは個々の突破には魅力があるものの、連携はイマイチ。中央と外が連動して相手を崩すようなプレーは乏しく、打開策を見出せない。

コートジボワールのシステムはまさにカメルーン対策のような相性の良さを見せ、残りの時間をほぼ完ぺきに守り切ることに成功した。

これによってコートジボワール代表は裏の試合に関わらず決勝トーナメント進出が決定。同じく、カメルーン代表もGLでの敗退が確定した。

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