メキシコのチチャリートといえば、決して恵まれた体格ではないものの洗練された動き出しと優れた嗅覚によりゴールを量産するストライカーである。

しかしシュートゾーンは狭く独力でボールを運ぶタイプではない。それが屈強な戦士が揃う欧州の舞台で出場機会が限られる要因ともなっているが、28日に行われたメキシコエクアドルの親善試合では新たな一面を見せた。

左サイドで相手のボールをカットしたチチャリートはそのまま猛然と切り込むと、迷うことなくシュート。この振り幅の非常に小さい右足から放たれたボールは一直線にゴール右のサイドネットを突き刺した。

所属するレアル・マドリーのクリスティアーノ・ロナウドを彷彿とさせる豪快なゴールに実況、スタジアムは熱狂。相手GKはまともに反応することさえできなかった。

ユナイテッドからの期限付きでレアルへ加入したものの、これまで先発は一度だけ。入れ違いでユナイテッドへ移籍したコロンビアのファルカオ同様、出番を得られない状況が続くチチャリート。

公式戦でのゴールは昨年11月12日に行われたオランダ戦以来のこととなる。ちょうどファルカオが先日、バーレーン戦で2ゴールを記録し健在をアピールしたところだが、チチャリートのこのスーパーゴールはアンチェロッティの心を揺さぶるであろうか。

試合はこのゴールが決勝点となり、メキシコが1-0で勝利。メキシコは31日にパラグアイ代表と、エクアドルも同じく31日にアルゼンチン代表と対戦する。

なお、エクアドル代表の主将、ワルテル・アジョビがこの試合で代表100capを達成している。

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