誤解を恐れずに言えば、この日のアンフィールドの声援はいつもよりやや小さい印象があった。

やはり公式戦ではないからだろうか。ドリームマッチゆえ、熱心なサポーターではなく観光客が多くチケットを買い占めていたのかもしれない。試合前のYou'll Never Walk Aloneはやや迫力に欠け、ジェラードのチャントもどこか力弱さを感じてしまった。

しかし、シャビ・アロンソへの声援と拍手だけはそれらのものと明らかに違っていた。やはり、サポーターたちは偉大なる14番との再会を心待ちにしていたのだ。

試合中、何度かにこうしたシーンが見受けられた。そして、その声量は他のどの選手のものより大きく感じられた（この動画は一続きのものではなく、短い動画をループしている）。

そして迎えた32分、シャビ・アロンソはピッチを後にする。おそらく、出場時間に関する制限がバイエルン側から決められていたのであろう。

しかし、わずか30分という時間でもサポーターが再会を喜ぶには十分すぎるものだった。スタジアムのサポーターたちはこれまで以上に大きな拍手を送り、シャビ・アロンソもそれに大きく応えた。なんと美しい光景だろうか。