CLポルト戦を6-1と圧勝したバイエルン。
アウェイでの1stレグを1-3と落とし敗退の危機に瀕していたが、やはりアリアンツ・アレーナでは強かった。
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— FC Bayern München (@FCBayern) 2015, 4月 21
1stレグでアウェイゴールを獲得していたため、バイエルンがこの試合でまず目指したのはスコアは「2-0」だったはずだ。2-0であればアグリゲートスコアで3-3と並び、かつアウェイゴールルールによりバイエルンが勝利する。
そして、ペップ・グアルディオラ率いるバイエルンはキックオフからわずか22分でそのノルマをクリアしてしまう。右サイドのコーナーキックをホルガー・バートシュトゥーバーが頭で合わせ、そのパスにジェローム・ボアテングが再びヘディング。高い打点から放たれたボールは相手GKファビアーノをかすめ、ゴールへと吸い込まれた。
その後の展開は伝えられている通りである。波に乗ったバイエルンは前半のうち5点を奪い、終わってみれば6-1の完勝。CL史に残る逆転劇を演じたのだ。
しかし、それでも前半の序盤はバイエルンの選手もここまで試合を優位に進められるとは思っていなかっただろう。それだけに、早い時間で2-0という目標をクリアできたことはバイエルンにとって大きかったはず。ノルマとなる2点目を奪った直後、ゴールしたボアテングを誰よりも早く祝福していたのはあの選手だった。
ゴールを奪ったボアテングは叫びながら左コーナー付近に向かって走り、近くにいたラフィーニャと体をぶつけて喜びを露わにする。そしてある選手のもとに向かった。
この日、ベンチスタートとなったDFダンチである。
先週行われた1stレグに出場したダンチは最終ラインでボールコントロールを誤り、相手FWリカルド・クアレズマに追加点を許すという失態を犯していた。
自分のミスでチームは敗退してしまうかもしれない・・・。きっと心のどこかにそういった思いがあったのだろう。ボアテングがゴールを決めるとわざわざボアテングのもとまで駆け寄り、喜びを爆発させた(バイエルンのベンチはゴールしたエンドと逆側にあり、相当距離もあったはず)。
Wenn
@dante_bonfim so ausflippt, heißt das...TOR...2:0 pic.twitter.com/u9yieE44XG
— BILD FC Bayern (@BILD_Bayern)
2015, 4月 21
ドイツ『BILD』もその瞬間をとらえていた。
ボアテングとしても、長く最終ラインを組んでいたチームメイトのミスを何としても帳消しにしたかったはず。安堵、興奮、友情、歓喜―。両者の様々な思いが伝わってくるシーンだった。
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