こちらは20日に行われたヨング・アヤックス戦でのプレー動画だ。
良い場面だけを集めたハイライトだが、特に55秒からのシーンを見てほしい。
相手最終ライン裏へのロングボールに反応する宮市。伸びのあるスピードであっという間に追い付くと、懸命に喰らい付くDFを弾き飛ばしてもうひと伸びし、シュートにまで持ち込んだ。
残念ながらシュートは決められなかったが、初速のダッシュから最後の加速に至るまで、数年前の姿を彷彿とさせるものがあった。
また、宮市は今シーズン、1月のPSV戦、2月のデ・フラーフスハプ戦、そして今回のローダ戦と3得点を決めている。
それらは全て2部でのものだが、どれも左サイドから逆サイドのネットを揺らす鮮やかなゴールであった。ヨング・アヤックス戦の動画でも似たような形から惜しいシュートを放っており、この“型"に自信を深めていることがよく分かる。
筆者は昨年、「日本代表デビューから2年半―。トゥウェンテFW宮市亮の現在地とは」のなかで宮市の現在、未来をかなり悲観的に述べている。実際、それ以降の宮市は出場機会を失い、先月、放出されることが決まった。
しかしここ最近のスピードの伸びやシュートの感覚はコラムを書いた時点で、あまり予測していなかったものだ。来シーズン、彼がどこでプレーすることになるのか分からないが、今、宮市への小さな希望が再び芽生えつつある。