今から3年ほど前、高校卒業を目前にあの名門アーセナルと契約を結び、レンタル先のフェイエノールトで衝撃デビューを飾った宮市亮。そのセンセーショナルなデビューとキャリア甘いマスクから大きな注目を集め、「和製クリスティアーノ・ロナウド」と呼ばれた。
He's off! Ryo Miyaichi leaves Arsenal to join FC Twente on season-long loan
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— IndySport (@IndySport)
2014, 9月 1
これまで、Jリーグを介さず欧州へ渡り成功した選手はヘラクレス・アルメロの平山相太(現FC東京)くらいであった。しかし宮市はカスタイニョスやワイナルダムら現在のオランダ代表クラスを抱えたチームで躍動。50m5秒台、100m10秒台で走る快足を武器に次々と相手を抜き去る姿は衝撃を与え、またぎフェイントを多用したドリブルから「リオジーニョ」と呼ばれてオランダでも一躍人気者となった。これが起爆剤となり、一時は降格の危機にあえいでいたフェイエを救ったのである。
翌シーズン、大きな期待を胸にアーセナルへと復帰した宮市だったが、世界各国から集まった並み居るライバル達を前に苦杯を舐め、リザーブチームと他クラブへのローン移籍を繰り返す日々が訪れる。時折そのスピードで沸かせ大器の片鱗を窺わせたものの相次ぐ怪我もあり、この3年間、公式戦の出場は数えるほどに留まった。
そんな宮市はこの夏、オランダ1部トゥウェンテへと活躍の場を移した。アーセナルからのローン移籍であるが、宮市にとってオランダはプロデビューをした縁起の良い場所。古巣フェイエへの復帰も噂されたが、新たなクラブでリスタートを誓った。
では、このトゥウェンテというクラブで宮市は一体どのようなプレーを見せているのだろうか。“シンデレラ・ボーイ"として期待されたあの日本代表デビューから実に2年半が経過した。クラブでの冷遇から日本代表に選出される機会もすっかりなくなり、2014年W杯では候補メンバーにさえ挙がることはなかった。
宮市亮は今、どこに―。その現在地を探る。