ペトル・チェフやバスティアン・シュヴァインシュタイガーなど、大物選手が続々と移籍している今シーズンのプレミアリーグ。
移籍市場が開いてまだ1ヵ月しか経過していないが、その移籍金の総額はすでに記録的であるようだ。
英国『BBC』によれば、先週金曜日の7月31日時点で、この夏プレミアリーグで動いた移籍金は計5億ポンド(およそ966億万円)にもおよぶのだが、これは昨夏記録した8億3500万ポンド(およそ1610億円)のおよそ60%ほどに相当するのだという。
この夏プレミアリーグでは、ラヒーム・スターリングが英国人選手としては最高額となる4400万ポンド(およそ85億円)でリヴァプールからマンチェスター・シティへと移籍。また、マンチェスター・ユナイテッドのルイス・ファン・ハール監督は8300万ポンド(およそ160億円)を投じモルガン・シュナイデルリンなどの即戦力クラスを多数獲得しており、クリスティアン・ベンテケは3250万ポンド(およそ62億8000万円)の移籍金でリヴァプールへと移籍している。
8月に入ったとは言え、移籍市場はあと1ヵ月ほど残っている。
にもかかわらず、今夏は現時点で昨年記録した8億3500万ポンドの60%ほどの移籍金がすでに動いている。さらにはケヴィン・デ・ブライネのマンチェスター・シティ移籍やジョン・ストーンズのチェルシー移籍など高額の取引が行われる可能性も噂されており、記録の更新も十分にありうる。
こうした背景には、TV放映権の高騰があるようだ。
今年2月、プレミアリーグは2016-17シーズンから2018-19シーズンの英国国内でTV放映権を締結したことを発表し、その総額は3年間で合計51億3600万ポンド(およそ9348億円)と言われている。これにより、最も放映権の配分が少ないクラブでも最低1億ポンド(およそ180億円)以上の収入が保証されることになった。
サッカー経済に詳しいロブ・ウィルソン氏は「プレミアリーグクラブは新たなTV放映権収入を手にするため、新しい記録は生まれやすくなる」と分析している。