世界で最も視聴者数多いといわれるプレミアリーグ。
日本では2007-08シーズンから『J SPORTS』が中心となって放送されており、同局がBS帯域に進出したことから多くの世帯で視聴することが可能となった。
さて、そんなプレミアリーグ中継では様々な工夫がこなされているのをご存知だろうか?
英国でプレミアリーグを中継しているのは『Sky Sports』と『BT Sport』の二局である。
『J SPORTS』では、おそらく後者が制作した映像を用いているのだが、世界中でプレミアリーグを放送するテレビ局は基本的に『Sky』か『BT』かのどちらかが制作した映像を使用しており、それだけに両局が制作する映像には様々な工夫が凝らされているのだ。
今回は、日本からでも確認できる3つの工夫をまとめてみることにしよう。
1. 退場選手の表示
サッカーというスポーツの中で、勝敗を大きく左右するファクターの一つが退場者の存在であろう。
にもかかわらず、退場選手の有無については画面を見ていてもなかなか分からず、途中から見始めた人にとっては実況解説からの情報を待つしかない。
そこで、現地の局が取り入れている工夫がこれだ。
Mark Clattenburg is at the centre of the action on #SuperSunday. Watch on SS1 http://t.co/1AbRZwTPT7 pic.twitter.com/cCkRnuHFBd
— Sky Sports Football (@SkyFootball) 2015, 8月 23
こちらは先週末に行われたWBA対チェルシー戦でのキャプチャー映像だ。映像もとは『Sky Sports』。
この試合ではチェルシーのジョン・テリーが退場していたのだが、チェルシーの名前を表示した"CHE"の文字の下にご注目。赤いラインが入っている。
これは退場者がいることを示している。おそらく、WBA側に退場者が出れば"WBA"という文字の下に赤いラインが、チェルシーにもう一人退場者が出れば、"CHE"という文字の下にさらにラインが加わるはずだ。
これなら、飲み会やデートで試合観戦に遅れてしまったファンもすぐに退場者の情報を知ることができる。この工夫には特別な技術開発が不要であり、Jリーグ中継でも是非導入してほしい試みだ。
ちなみに、この退場者の存在を赤く表示する試みは、『J SPORTS』の中継でも取り入れられている(繰り返しになるが、制作はおそらく『BT Sport』。赤いラインがちょっと違う)。