ハリルホジッチ体制になってから公式戦は5試合目。しかしこれまでの4試合で3分け1敗と調子は悪く、新たな日本代表はまだ勝利を経験していない。

力の差があるカンボジアとの試合は白星を確実に取りたい、勝たなければ後がないという状況で始まった。

カンボジアはこれまでよりも守備に人数をかけ、5-3-1-1のようなシステムを形成。日本は勝利に向けて最初からボールを保持して攻撃を仕掛けるも、やや相手の人数をかけたブロックの前に精度を欠いた。

特に中央のバイタルエリアにはなかなか入れず、縦パスが決まらないので岡崎はあまり試合に絡んでこない。ほぼ100%ボールを支配しながらもゴールに近づくという場面は決して多くはなかった。

だが、28分にようやく先制点を決めることに成功する。カンボジアのクリアミスを拾った山口蛍がパスを繋ぎ、本田圭佑がミドルシュート。コースはGKに近かったものの、その手を弾いてゴールに吸い込まれた。

この後も日本は圧倒的に攻めるも、40分には香川と岡崎の決定的なシュートがGKの好セーブに弾かれ、43分には完璧なお膳立てを香川が決められないなどチャンスを逃し、前半は1-0というスコアで終えた。

しかし、後半に入るとカンボジアにやや疲労が見られるようになったこともあって、より得点に繋がるプレーが増加した。

50分には押し込んだところから長友、山口と繋げたボールを吉田麻也がミドルシュート。これがゴール左に決まって追加点を奪取することに成功。

これによって楽になった日本は、61分にも得点を追加。本田のパスによって岡崎がペナ中央で受けることに成功し、そこからシュート。ブロックされた後を香川が拾ってゴールを狙い、3点目に繋げた。

結果としてはこれが最後の得点となり、日本代表がきっちりと格下相手の試合を勝利で終えた形になった。

だが、全体として見れば、岡崎を生かすような縦パスからの展開は作れず、中央に人数を固められただけでゴールに近づく怖さのある攻めは乏しかった。

後半には武藤を中に入れて香川を左に出すという形もあったが、逆に中で動きが被ってあまり内容の向上には繋がらなかった。

終盤に投入された宇佐美、興梠、原口も前半よりボールが動く展開の中で結果を残すことが出来ず、数多くのシュートの中で3本だけが決まったということだけでポジティブになれる内容ではなかったともいえる。

とはいえ、この数ヶ月苦しい状況が続いていただけに、ハリルホジッチ体制になってから初の白星を手に入れられたのは間違いなく前向きなことだ。これで焦りが抜けてくれれば、きっとチームは一段向上するはずだと信じたいところである。