トルコ1部、カズムパシャ対チャイクル・リゼスポル戦は劇的な展開となった。

敵地に乗り込んだリゼスポルは前半に退場者を出したうえに先制を許すと、試合終盤にも退場者を出して9人になってしまった。もはや万事休すかと思われたのだが、後半アディショナルタイム7分に劇的なPKを獲得すると、これを決めて1-1のドローに持ち込んだのだ。

一方、土壇場で勝ち点2を失った形のカズムパシャ。試合後、失意のリザ・ジャリムベイ監督が会見を行っていると…。

突如姿を見せた白いジャージ姿の大柄な男性。リポーターを挟んでジャリムベイ監督と向かい合ったのは、この試合を裁いたデニズ・チョバン主審である。

監督の会見中に審判が割り込むというのはまずありえないこと。なんとも言えない不穏な空気が漂うも、最後に2人は手を取り合っていた。

現地メディアによれば、なんとデニズ主審は自分のジャッジについて誤りだったと認め、その場で謝罪したという。

「カズムパシャに対するPKを与えてしまった。あのペナルティはなかった。信じがたいほどであり、申し訳ない。私は動揺していた。試合を殺してしまった」

などと釈明したという。クラブが多額の資金を使い、多くのファンたちが応援する試合を壊してしまったという良心の呵責に耐えられずカメラの前に立ったとのこと。また、リゼスポル側にも謝意を表したとされている。

これを受けてジャリムベイ監督はこの謝罪を受け入れていたようだ。なんとも潔いというべきか…。

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