オランダ人が最も注目する試合といえば、アヤックス対フェイエノールトの“デ・クラシケル”だが、21世紀の今日、最もハイレベルなカードがアヤックス対PSVの“トッパー”であることに、ちょっとでもエールディビジに詳しい人間なら異論の余地はないだろう。

その一戦が先週末に行われPSVが敵地で2-1と勝利を収めたのだが、この試合の勝敗を決めたのは過去にQolyでも取り上げたあの男であった。

0-1 '7 ペレイロ(PSV)
1-1 '10 ユネス(アヤックス)
1-2 '79 ペレイロ(PSV)

今年初めのU-20南米選手権で5ゴールを決め、U-20W杯にも出場したウルグアイ人のガストン・ペレイロだ。

開始わずか7分、味方との連携から右足で豪快にニアをぶち抜くと、同点で迎えた後半には巧みなボールコントロールでDFの逆を突き、自慢の左足で鮮やかにゴールネットを揺らした。

ペレイロは190cm近い長身にして抜群のテクニックと正確な左足、優れた感性を持つ、20歳の攻撃的MF。

今年惜しまれつつ現役を引退したレジェンド、アルバロ・レコバを敬愛するあまり右腕に彼の顔の刺青を入れたほどの“レコバ信者”である。

そのペレイロは7月にナシオナルからPSVへ加入し、入れ替わりでマンチェスター・ユナイテッドへ移籍したメンフィス・デパイが着用していた7番を与えられたのだが、開幕から7戦全試合途中出場で得点もなかった。

しかし今シーズン無敗、それもホーム無失点を継続中で、この試合で記録更新がかかっていた首位アヤックス相手の大一番で初先発に抜擢されると、先制&勝ち越しゴールという大仕事をやってのけたのである。

南米では間もなく2018年ロシアW杯・南米予選が始まる。今回ペレイロは選出されていないが、レコバから直々に後継者指名を受けた天才肌のこのレフティがピッチに立つ日もそう遠くないであろう。

【Qolyインタビュー】J2ジェフユナイテッド千葉DF岡庭愁人が母校の先輩からもらった言葉…未知のコンバートを乗り越え「熱くて、強い選手になる」