永世棋聖の資格を保持し、将棋界随一の創造性で知られる佐藤康光は将棋の新手について「将棋界に著作権がある訳ではないので、新しい戦術は研究され、すぐに採用されることになる」と述べた。

元々棋譜が手に入りやすい性質がある将棋のように、技術の進化と情報化はフットボールでも似た状況を作り出している。フットボールの戦術は簡単に模倣され、アレンジを加えられて世に出されることになる。

ドルトムントのアイディアを自分なりに昇華したのは、アトレティコ・マドリードを率いるシメオネだった。強烈なフィジカルを誇るジエゴ・コスタと前から襲い掛かるようなプレッシングを主体としたスタイルで欧州を席巻し、クロップの着眼点が正しかったことを証明してみせた。

フットボールの戦術にも、著作権は無い。だからこそ、ユルゲン・クロップの戦術は研究されて模倣され、今や世界中で見られるものになりつつある。しかし、それでも稀代の研究家は雛形となったドルトムント式ゲーゲン・プレッシングで満足することはないだろう。彼がプレミアリーグという地で新たなアイディアを提供する時、名門リバプールは完全な復活を遂げることになる。

「マンチェスター・ユナイテッドファンとしては、恐ろしい相手だ」とアレックス・ファーガソンに最大の賞賛を受け、「リバプールにとって正しい監督」とヒッツフェルトに認められる天才が、その情熱と共にアンフィールドを燃え上がらせることになるのだろうか。

(権利元の都合により埋め込みコードの掲載を取りやめました)

※トッテナム対リバプール戦(0-0)のハイライト。

【厳選Qoly】なぜ?日本代表、2024年に一度も呼ばれなかった5名

ラッシュフォードの私服がやばい